#日ミス新人賞 第25回選考始動! 今こそおすすめ最新受賞3作の読みどころ
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第25回日本ミステリー文学大賞新人賞の選考が始動!
新しい受賞作の決定は、既受賞作品を読みながらお待ちください。
今年で25回を数える日本ミステリー文学大賞新人賞の作品募集が5月10日に締め切られました。これから5か月間にわたる選考が始まります。
第25回の最終選考は10月半ば、そこで決定した受賞作は2022年3月に刊行される予定です。ミステリー界にどのような新しい才能が生まれるのか、どうぞお楽しみに!
来年の受賞作刊行を待つ間に、過去の受賞作もぜひ手に取ってみてください。
以下に直近3回分の受賞作をご紹介します。どれも煌めく才能による個性的な作品ばかりです!
★第24回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作
『馬疫(ばえき)』茜 灯里(あかね・あかり)
2021年2月刊行/光文社四六判
だが、日本馬術連盟の登録獣医師・一ノ瀬駿美(いちのせとしみ)が参加した五輪提供馬の審査会で、突然、複数の候補馬が馬インフルエンザの症状を示し始める。
ウイルスの正体は過去に例を見ない「新型馬インフルエンザ」。感染した馬を凶暴にさせてしまう「狂騒型」だった。五輪は無事に開催できるのか、そして新型馬インフルエンザの先に現れる、もう一つの恐ろしいウイルスとはーー。
獣医師で大学教員の著者にしか描けない、理系ミステリーの新境地!
★第23回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作
『暗黒残酷監獄』城戸喜由(きど・きよし)
2020年2月刊行/光文社四六判
同級生の女子から絶えず言い寄られ、人妻との不倫に暗い愉しみを覚え、友人は皆無の高校生・清家椿太郎(せいけちゅんたろう)。
ある日、姉の御鍬(みくわ)が十字架に磔となって死んだ。彼女が遺した「この家には悪魔がいる」というメモの真意を探るべく、椿太郎は家族の身辺調査を始める。
父が関わった誘拐事件、新聞で事故死と報道された母は存命中……無数の残酷な真実の果てに待つものは!?
日本ミステリー文学大賞新人賞史上最年少受賞作! 異彩を放つ新時代の本格ミステリー。
★第22回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作
『インソムニア』辻寛之(つじ・ひろゆき)
2019年2月刊行/2021年3月光文社文庫版刊行
アフリカのある国に派遣された陸上自衛隊PKO部隊の7人が現地の武装勢力に襲われ、1人が死亡。帰国後、さらにもう1人が自殺する。現地でいったい何が起きていたのか?
自衛隊のメンタルヘルス官・神谷啓介(かみやけいすけ)と自衛隊中央病院の精神科医・相沢倫子(あいざわりんこ)は真相を探るが、残された5人の証言はすべて食い違い、さらに防衛省の上層部からも圧力がかかる……。「インソムニア」=不眠症の意味するものとはなにか!?
選考委員各氏絶賛、社会派と本格ミステリーを見事に融合した傑作!