(48)武川佑【馬場信春】

文字数 638文字

現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。

激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!

武川 佑(たけかわ・ゆう)さん


──1981年神奈川県生まれ。2016年「鬼惑い」で「決戦!小説大賞」奨励賞を受賞しデビュー。18年『虎の牙』で第7回歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。他の著書に『落梅の賦』がある。

【わたしの好きな戦国武将】


馬場信春

初名教来石景政。名前がまず格好いい。山深い甲斐国北西部、武川衆という地侍出身で、当初はさほど身分の高い武士ではなかったと思われる。数十度の合戦でも傷ひとつ負わず、長篠設楽原合戦で敵である織田方にも「馬場美濃守(引用者注・信春)手前の働き、比類なし」と称賛されるまで、実力でのしあがったのがいい。三増峠合戦では味方の謎かけにサラリと答えたり、勝頼を支えてきたことを誇りに思ったりと人間性が垣間見え、魅せる。小田原攻めでは松田憲秀の屋敷をまんまと焼いてウェーイする戦国らしい鬼畜さもいい。また伝承では山本勘助の築城術を継いで、信濃や駿遠の城の縄張りをした、という技術屋な部分もアツい。甲陽軍鑑にはそんな戦巧者・信春が戦さでの心構えなどを説く「美濃のありがたいお話」コーナーがあり、これが含蓄に富む。合戦、築城、謀略と才能に富んだ戦国万能スーパーマンな美濃守が好きです。戦国男児は戦巧者でなくては。

登場人物紹介

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