今こそ読むべき! ネット「炎上」小説4選!

文字数 868文字

SNSでの炎上は、どんどん複雑な事件に変化していっています。

文芸評論家・末國善己さんが読んでおきたい「炎上」の小説を選んでくれました。

選書:末國善己(文芸評論家)

1968年生まれ。YouTubeの文芸動画チャンネルBundanTVにおいて「ニュース書評」でレギュラー出演中。

【炎上小説その1】

ある侯爵が、美しい養女を放蕩三昧の金持ちに輿入れさせようと企んだ。縁談に反対の侯爵夫人は、誹謗文(パンフレット)をパリ中に流布させ、相手を貶めるという策を仕掛ける。貧乏弁護士、ルフォンは高額報酬の誘惑に勝てず誹謗文の代筆を引き受けた。18世紀フランス文学の様々な要素を、簡潔な書簡体形式で精妙に鏤めた傑作。

↑『醜聞の作法』 佐藤 亜紀(講談社文庫)
【炎上小説その2】

イヤミスの女王とも称される湊かなえの名作。化粧品会社で働く美人社員が黒こげの遺体で発見された。事件を巡ってネット上では憶測が飛び交い、週刊誌報道は過熱する。匿名という名の皮をかぶった悪意と集団心理の暴走は、予測不可能な展開へ!

↑『白ゆき姫殺人事件』 湊 かなえ(集英社文庫)
【炎上小説その3】

炎上、惨劇、そして……。アイドルの炎上、ファンの暴走、ネット民の情報拡散――すべてが転がり落ちる先に待つ恐怖の結末とは。現役女子大生作家による最先端のSNS狂騒曲! 第61回メフィスト賞受賞作。

↑『#柚莉愛とかくれんぼ』 真下 みこと(講談社)
【炎上小説その4】

第65回江戸川乱歩賞受賞作! それは破戒の罰なのか? ネットに流出した過去映像を発端に、大手医薬品メーカーに仕掛けられたデモを鎮圧すべく市民団体に潜入した西澤奈美。そこでリーダーから同志として紹介されたのは、恋人の雪江だった。恋人たちに待ち受ける過酷な運命とは。

↑『ノワールをまとう女』 神護 かずみ(講談社)
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