(46)高田崇史【後藤又兵衛】

文字数 638文字

現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。

激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!

高田崇史(たかだ・たかふみ)さん


──1958年東京都生まれ。『QED 百人一首の呪』で第9回メフィスト賞を受賞しデビュー。歴史の真実を探り「怨霊史観」ともいえる視点で多くの人気作を執筆。最新刊は『古事記異聞 鬼統べる国、大和出雲』。

【わたしの好きな戦国武将】


後藤又兵衛

後藤又兵衛を初めて知ったのは、園田光慶の短編マンガ「異聞 後藤又兵衛」だった。五十年も前、中学一年か二年の時だ。一万石もの高禄を捨てて黒田家を出奔し、一介の浪人になった又兵衛が、それを恨んだ元主君・長政の放った刺客に襲われるのだが……というストーリーはもちろん、その中で語られる長政との確執の理由などが余りに面白く、全てフィクションだろうと思っていた。しかし数年後、それらがほぼ史実だったことを知り、改めて驚いてしまった。


大坂夏の陣の際には、真田幸村の急襲に慌てふためいて戦場を離脱しようとした家康を(すでに討死したと思われていた又兵衛が!)得意の槍で刺し殺したので、それ以降の家康は「影武者」が務め、その証拠が今も大阪・堺の寺に残されている──などという伝説もある上に、大坂城落城後も生存説が全国各地でまことしやかに伝えられているという、実に心惹かれる武将なのである。

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