【沖縄復帰50周年】沖縄が舞台の本10選!

文字数 2,393文字

復帰50年に寄せて。沖縄の物語、あつめました。


1972年5月15日に沖縄が日本に復帰して、今年で50年を迎えます。

美しい自然、うちなーぐちともいわれる豊かな言葉、ちょうど今、毎朝ドラマで目にする郷土色あふれる食べもの、それらを育んできた文化……外からその地を訪れる人たちの多くが持つイメージの一方、長く独立国家として続いた琉球国が日本国に組み込まれた〈琉球処分〉以降、〈ヤマト世(ゆー)〉、〈アメリカ世〉を経て再びの〈ヤマト世〉と、単純に復帰=ハッピーエンドとはならない歴史も持っています。

節目の年に、硬軟まじえ沖縄の本を紹介します。

沖縄・首里に生まれ、戦前戦後を通しジャーナリストとして活躍したのち、数々の名エッセイを遺した著者が語る郷里の味。らふてえ、てぃびち、じゅうしい、あんだぎい……四季折々の料理は労をいとわぬ女たちの丁寧な仕事でおいしく調えられてきたひと皿でもあり、本作には彼女たちへの賛辞がこめられている。

わたぶんぶん。沖縄の言葉で「おなかいっぱい」。沖縄生まれの両親の手料理。日本統治下の台湾の思い出が残る母のビーフン。沖縄本島、八重山、奄美、南米ボリビアの移民村コロニア・オキナワの味。そして東京で食べる沖縄料理。たべものが連れてくる懐かしい思い出に、おなかも心も満たされる名エッセイ集。

休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは何かがおかしいことに気がつく。かりゆし58の名曲「アンマ―」に着想を得た、書き下ろし感動長編。

太平洋戦争末期の沖縄戦。女子師範と第一高女の女学生ばかりで結成されたひめゆり部隊の二百人が野戦病院を出発し、砲撃の中を米須の洞窟に向かい、玉砕するまでの九十日を描く。慕われた先生も、かけがえない親友も、妹も、次々に落命していく……。沖縄を盾として、乙女たちに死の行進を強いた軍閥への深い憎しみと怒り、戦場に散った若い生命への愛惜が胸に迫る名著。文字を大きくした新装版。
清国と薩摩藩に両属していた琉球――日本が明治の世となったため、薩摩藩の圧制から逃れられる希望を抱いていた。ところが、明治政府の大久保利通卿が断行した台湾出兵など数々の施策は、琉球を完全に清から切り離し日本に組み入れるための布石で合った。琉球と日本との不可思議な交渉が始まったのである。
処分官として派遣された松田道之が琉球に突きつけたのは、尚泰王の上京、清国への朝貢禁止、明治年号の強制など独立どころか藩としての体裁をも奪うものであった。琉球内部でも立場により意見が分かれ……。「世界で軍隊をいちばんきらうという琉球」がどう対処するのか。小説で沖縄問題の根源に迫る不朽の名作。

父は国家権力が大嫌い。どうやらその筋では有名な元過激派で、学校なんて行くなと言ったり、担任の先生にからんだり、とにかくムチャクチャだ。そんな父が突然、沖縄・西表島(いりおもてじま)に移住すると言い出し、その先でも大騒動に。父はやっぱり変人なのか? それとも勇者? 家族の絆、仲間の絆をユーモラスに描いた傑作長編。

しのびこんだ米軍基地で突然の銃撃。混乱の中、故郷(シマ)いちばんの英雄が消えた。英雄の帰還を待ち望みながら沖縄(ふるさと)を取り戻すため立ち上がる、グスク、ヤマコ、レイ。長じて警官となり、教師となり、テロリストとなった幼馴染たちは、米軍統治下の時代のうねりに抗い、したたかに生き抜こうとする。第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞、三冠達成の傑作!

英雄が消えた夜。彼が手にしていたという「予定にない戦果」とは何か。故郷と基地。沖縄(ウチナー)とアメリカ。現在と過去。こちら側とあちら側l。境界線を越え、闘い、本土復帰に向けた大きな流れに翻弄されながら生き抜こうともがく三人がようやくたどり着いた、英雄が命を懸けた「秘密」とは。

第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞、三冠を達成した必読の書!

フリーカメラマンの木村敦は、沖縄に貢献したとして藍綬褒章を受章した故緒方秀郎が「陸軍中野学校」出身であることに関心を抱く。調査を進めると、太平洋戦争末期、陸軍中野学校出身の謀略の専門家42名が実際に沖縄に送り込まれていた。彼らは沖縄で何をしていたのか? 沖縄戦の実相を後世に伝える著者渾身作!

ほんとうにあった夢物語契約社員から女社長に――実話を基に描いたサクセス・ストーリー。琉球アイコム沖縄支店総務部勤務、28歳。純沖縄産のラム酒を造るという夢は叶うか!風の酒を造りたい!まじむの事業計画は南大東島のサトウキビを使って、島の中でアグリコール・ラムを造るというものだ。持ち前の体当たり精神で島に渡り、工場には飛行場の跡地を借り受け、伝説の醸造家を口説き落として――。

亮多、慎司、航太郎、大輝は、高校の軽音楽部に所属しながら、学校中を熱く盛り上げる人気バンド。四人の絆は、音楽で固く結ばれていた。だが思いがけないプロへの誘いを受けた帰り道、突然の事故が彼らの運命を変える──。沖縄を舞台に、恋、友情、別れ、そして日本の”今”を描いた、きらめく青春物語。

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