京極夏彦さん『死ねばいいのに』が舞台化!

文字数 1,279文字

2024年、京極夏彦さんがデビュー30周年を迎えます。

そんな記念の年に、あの「王様のブランチ」「ダ・ヴィンチ」などで絶賛された、極上のベストセラー『死ねばいいのに』の舞台化が実現しました!

撮影/森 清

京極 夏彦(キョウゴク ナツヒコ)

【京極夏彦(きょうごく・なつひこ)】1994年『姑獲鳥の夏』でデビュー。'96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞受賞。'97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、'04年「後巷説百物語」で直木賞、'11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞を受賞。'16年遠野文化賞、'19年埼玉文化賞受賞。'22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞受賞。

京極夏彦30thAnniversary - YouTube

『文庫版 死ねばいいのに』

死んだ女のことを教えてくれないか。三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。突如現れた無礼な男が、彼女のことを私に尋ねる。私は彼女の何を知っていたというのだろう。交わらない会話の先に浮かび上がるのは、人とは思えぬほどの心の昏(くら)がり。嘘を重ねるほどに、真実に近づいていく。京極夏彦が紡ぐ究極のミステリー。

『死ねばいいのに』京極夏彦さんインタビュー

─ まず、タイトルのインパクトに驚かされました。


ひどいタイトルですね(笑)。

今回のヒドいタイトルも(笑)、編集者とのやりとりから生れたものです。責任転嫁するわけじゃないですよ。決めたのは僕ですから。


─ 「一人目。」「二人目。」という章タイトルも印象的です。各章の登場人物は全体を通すと各々の役割があるようですね。


六話で完結という枠で作りましたから、六種類困った人を用意しなくちゃいけなくて。で、まあ六なら六道(仏教で迷いのあるものが輪廻する六つの世界)かな、と。


─ 京極さんご自身が「死ねばいいのに」と思う瞬間はありますか?


ないです。そんなに心を波立てていたら生きていけませんよ。


─ 「生きていく」うえで胆に銘じておいたら役に立つ決め台詞をお願いします。


プラスかマイナスかは受け止めようです。どんな状況下にあっても、リアクション芸人の罰ゲームみたいなものだと思えば、「今日はちょっとキツかったねえ」で済みますね。厭なら出てる番組を変えるしかないわけだけど、もちろん変えられるなら変えたっていいんですが、それができないなら精々ゲームを楽しみましょうと。それが世のため人のため、そして自分のためになる。私の「人生罰ゲーム」。


※このインタビューは『死ねばいいのに』単行本刊行時2010年5月22日発売『小説現代6月号』に掲載されたものの一部抜粋です。


舞台『死ねばいいのに』

京極夏彦×シライケイタ×新木宏典

2024120―28日 

@紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA


原作:京極夏彦『死ねばいいのに』(講談社文庫)

脚本・演出:シライケイタ(劇団温泉ドラゴン)

キャスト:新木宏典 津村知与支 宮﨑香蓮 伊藤公一 阿岐之将一 魏涼子 福本伸一

http://stage-shinebaiinoni.jp/

登場人物紹介

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