編集長ジミーがオススメ、6月の光文社文庫!

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「冒険は終わらない。」 以前にもこちらで紹介しました「ジャン=ポール・ベルモンド傑作選2」。緊急事態宣言の中、上映してくれた新宿武蔵野館さん、ありがとうございます。今回も全5本観ることができました。やっぱり『リオの男』『カトマンズの男』は楽しかった! こんな時期だからこそ、世界を股にかけたアクションを観られるのは幸せです。第3弾もぜひ期待しています。

 さて、6月の光文社文庫、まずは矢崎存美さんのぶたぶたシリーズ最新刊『ランチタイムのぶたぶた』からオススメしましょう。山崎ぶたぶたさんをご存知ない? ならばますます読んでいただきたい! 今作はまさに、今現在の厳しい状況下、「お昼」の時間のさまざまな場所に、ぶたぶたさんが現れ、触れ合った人たちの心をほっこりさせてくれます。読んでいるこちらもほっこり。私もぜひぶたぶたさんとお会いしたいなあ。



 続いては、光文社文庫ではユニークな安楽椅子探偵「座間味くん」シリーズでおなじみ、石持浅海さんの『鎮憎師』を挙げましょう。大学時代のサークル仲間の結婚式の二次会に招かれた8人の同級生。直後に起きた殺人事件。そこに浮かび上がる過去の出来事。さらなる事件の可能性に、現れたのは「鎮憎師」という人物。果たして復讐の連鎖を断ち切ることができるのか? 石持さんは常に斬新な設定のミステリーで読ませますが、本書もまた、意欲的な試みに満ちた力作です。



 最後に関俊介さんの『ブレイン・ドレイン』を。近未来のディストピア。犯罪性向を持つ「欠落者」は人工島に隔離されるようになり、特殊能力を持ったブレイン・ドレインことセイもその一人。その彼に本土の警察から持ち込まれた依頼はある女を捜すこと……。セイのユニークな特殊能力が炸裂するハードアクションです。個人的には、これはアニメでぜひ観てみたい作品。単行本で発売されたばかりの関さんの新刊『精密と凶暴』とともによろしくお願いいたします。



 ところで、巷では『進撃の巨人』のコミックス最終34巻の発売が話題ですが、「光文社文庫」からもコミックスが刊行されました。文庫なのにコミック? これも新しい挑戦の一つです。コンビニなどで販売中の廉価版コミック『首斬り朝 傑作選其乃1』(作・小池一夫、画・小島剛夕)がそちらです。さらに6月にはマンガサイトの「COMIC熱帯」がグランドオープン。こちらにも自信を持ってオススメできるラインナップが並んでいます。ぜひご期待ください!

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