『此の世の果ての殺人』(荒木あかね)

文字数 1,371文字

いま話題のあの作品を、マンガでひとかじり!

ブックソムリエ猫のスピンと、飼い主シオリが話題の本をあーだこーだとご紹介します。

気になった作品があったら、ぜひ本をお手にとってくださいね。


今回ご紹介するのは、此の世の果ての殺人』(荒木あかね)

狭間シオリ:アラサー会社員

スピン:ブックソムリエ猫

シオリ&スピンのアフタートーク!

つい最近、NASAの探査機を小惑星にぶつけて、軌道を変えさせる実験があったよね。
あったあった!
あの小惑星…えっと検索検索…ディモルフォスは、直径160mらしいよ。
テロスは直径7キロ超だから、こりゃ桁違いだね、人類滅亡は確実だよ…なんて、現実世界とついリンクさせながら読んだよ。
終末世界が舞台の小説って世界的にブームらしいんだけど、そこに期待の新人が降り立った…著者は、主人公のハルと同じ23歳なんだよね。
泰然としてあまり感情を表に出さないハルは、作者を投影したキャラなのかな。逆にイサガワ先生は普段は飄々としてるけど、瞬間湯沸かし器みたいな熱血元刑事。
すぐ喧嘩するし、常にやりすぎ。でもいいコンビなんだよね~。

最初は二人で行動してるのが、いつの間にか仲間が増えてくのも、終末世界なのにワクワクしたな~(笑)

ラストシーンは簡潔だけどすごく美しくて、ボク何度も読み返しちゃいそう。

イサガワ先生も言ってたけど、誰しもいつか死ぬことは確実なわけで、でも、それぞれの寿命関係なくある時みんな一斉に死んじゃうことがわかってるって、不思議な気持ちになるよね。
大勢で観ていたコンサートの終わりみたいな感覚があるかも。
アンコールも終わって、幕が下りて…

打ち上げでカンパーイ!

???

なんか、死後の世界があったらさ、一緒に人類滅亡を体験した皆で「お疲れ様~! カンパーイ!」ってやりたくない? あ、もちろん猫類もね!

なんだかヘンな話になっちゃったな…でも、にぎやかでいいかもね。

今回紹介した本は……


『此の世の果ての殺人』

荒木あかね

講談社

1815円(1650円+消費税10%)

描いた人:藤沢チヒロ@uwabamic

「マンガでかじるこの一冊」バックナンバー

『スモールワールズ』(一穂ミチ)

『ほねがらみ』(芦花公園)

『オルタネート』(加藤シゲアキ)

『檸檬先生』(珠川こおり)

『ゴールデンタイムの消費期限』(斜線堂有紀)

『神の悪手』(芦沢央)

『リボルバー』(原田マハ)

『余命一年、男をかう』(吉川トリコ)

・『ブラザーズ・ブラジャー』(佐原ひかり)

・『とにもかくにもごはん』(小野寺史宜)

『花束は毒』(織守きょうや)

・『オーラの発表会』(綿矢りさ)

『パンダより恋が苦手な私たち』(瀬那和章)

『ガラスの海を渡る舟』(寺地はるな)

・『君の顔では泣けない』(君嶋彼方)

『ペッパーズ・ゴースト』(伊坂幸太郎)

『むき出し』(兼近大樹)

『新しい星』(彩瀬まる)

『ボタニカ』(朝井まかて)

『ブラックボックス』(砂川文次)

『六人の嘘つきな大学生』(浅倉秋成)

・『古本食堂』(原田ひ香)

『サーキット・スイッチャー』(安野貴博)

・『六法推理』(五十嵐律人)

・『八月の母』(早見和真)

『観覧車は謎を乗せて』(朝永理人)

『宙ごはん』(町田そのこ)

『おいしいごはんが食べられますように』(高瀬隼子)

此の世の果ての殺人』(荒木あかね)

登場人物紹介

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