(65)行成薫【伊達政宗】

文字数 663文字

現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。

激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!

行成 薫(ゆきなり・かおる)さん


──1979年宮城県生まれ。2012年『名も無き世界のエンドロール』で第25回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。他の著書に『本日のメニューは。』『怪盗インビジブル』『スパイの妻』など。近著は『彩無き世界のノスタルジア』。

【わたしの好きな戦国武将】


伊達政宗

本当は知る人ぞ知る系の武将を挙げてドヤ顔をしたかったのですが、仙台生まれとしてはやはり、おらほの町のお殿様、伊達政宗公を外すわけにはいきますまい。刀の鍔の眼帯をつけた隻眼の若武者・独眼竜政宗、というイメージもあるかと思いますが、それは凡そ後世の創作によるイメージ。その実体は、スーパーエキセントリック大名であります。


敵方の人質となった実父を敵もろとも射殺、秀吉の飼い猿をボコボコに殴り倒し、大坂攻めでは「邪魔」という理由で味方部隊に発砲して全滅させ、関ヶ原以降も虎視眈々と天下を狙う野望の塊。洒落好きで派手好き。健康オタクのお料理男子。政宗公の逸話は枚挙に暇がないほど豊富にありますが、創作で付け加えられた逸話よりも、資料から垣間見える実際の人物像のほうがよほどぶっ飛んでいて、僕は大好きです。変わり者でありながらも、愛と人情味に溢れた人間臭いお殿様。そんな政宗公を、仙台人は敬愛してやまないのです。

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