編集長ジミーがオススメ、9月の光文社文庫!

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『なつぞら』以来の全話視聴中の朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』ですが、やっぱり清原果耶さんは素敵ですね。表情だけでの微妙な演技は素晴らしいの一語です。ところで来年秋からの『舞いあがれ!』は、舞台のひとつが長崎の五島列島なんですね。これは嬉しい! 私も『ばらかもん』のアニメを観て、現地を訪れてから大好きになり、その後も毎年のように訪れていたんです。来年には五島にも行けるようになっていたらいいのですが。


 さて、9月の光文社文庫、まずは中島たい子さんの『万次郎茶屋』からオススメしましょう。タイトルからしてどんな作品なのか?と思われるでしょうが、万次郎はイノシシです! 動物園の片隅でひっそりと暮らす彼を幼いころから大好きなエリ。彼女の描いた絵本が…。藤子・F ・不二雄さんがSFを「すこし ふしぎ」と呼んだそうですが、まさにそんな作品集です。収録作はどれも楽しいですが「80パーマン」は私も大好きな一編。これもタイトルからして読みたくなるでしょ!?


 続いては、「第1回光文社キャラクター文庫大賞」受賞作のシリーズ第2弾、関口暁人さんの『ドール先輩の耽美なる推理』を。絶世の美少年、ドール先輩こと沢桐瞳瑠。人形を愛し、その豊富な知識で事件を解決する彼を描いたのが受賞作『ドール先輩の修復カルテ』ですが、こちらの第2作が時系列的には以前の話になります。聖母マリア像盗難事件の嫌疑をかけられたドール先輩。その真相と謎解きはいかに? 人形好きじゃなくともオススメな一冊です。

 もう一作は、時代ものから霜島けいさんの『鬼の壺』を挙げましょう。「九十九字ふしぎ屋 商い中」シリーズの第8弾です。あやかしに関連した、いわくの品々を扱う九十九字屋。「彼ら」が見えるどころか、父親が「ぬりかべ」となってしまった奉公人のるいと、店主の冬吾がふしぎな事件に巻き込まれます。今回はるいに縁談が持ち込まれますが、その彼女と、ちょっと変わり者な冬吾の関係にも注目です。第1作『ぬり壁の娘』からぜひどうぞ。
 さて、これを書いている途中でジャン=ポール・ベルモンドの訃報が…。頭の中で『ボルサリーノ』のテーマがずっと流れっぱなしになりました。こちらでも何度か紹介しましたジャン=ポール・ベルモンド傑作選。第3弾を楽しみにしていたのですが、追悼の意味でもぜひお願いしたいです。すべてのカッコいいの原点。その姿は永遠に不滅です。

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