第7回 吉川英治文庫賞受賞作発表!
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吉川英治国民文化振興会は、講談社の後援を得て、2016年、吉川英治文学賞・吉川英治文化賞が、第50回の節目を迎えるのを機に、吉川英治の名を冠した新しい賞を創設しました。
シリーズ大衆文学作品とその著者を顕彰するもので、「吉川英治文庫賞」という名称にいたしました。(正賞は銀杯、副賞100万円)
近年「シリーズ大衆文学作品」が隆盛ですが、刊行が複数年にわたるシリーズ作品は、これまでの文学賞の評価の枠組みでは、顕彰しきれないこともありました。
いっぽう吉川英治は、大長編大衆文学の代表作家です。優れたシリーズ作品を顕彰するときに、吉川英治という名こそ、もっともふさわしいと考えます。
対象となる受賞者と受賞シリーズ作
および選考方法
複数年にわたり、5巻以上の複数巻の文庫が刊行されている大衆シリーズ文学作品と、その著者です。12月1日から翌年11月30日までに、文庫最新巻が刊行された作品のなかから、受賞作品を決定いたします。
シリーズ作品の顕彰ということから、従来の文学賞とは違う選考方式を採用します。具体的には、約50名の選考委員に選考を委嘱し、候補作の推薦および受賞作の選出投票をお願いする方式です。
約50名の選考委員は、講談社を含む出版社からの代表者(各社1名)、識者、出版流通関係者で構成します。
吉川英治文庫賞受賞作
上田秀人
(講談社文庫)
対象期間内の文庫新刊
『乱麻 百万石の留守居役(十六)』/『要訣 百万石の留守居役(十七)』
対象は、2020年12月から2021年11月に、シリーズの5巻目以降が一次文庫で刊行された小説のシリーズ作品。文庫レーベル名は、対象期間内にそのシリーズの文庫新刊が刊行されたレーベルです。
第七回吉川英治文庫賞 候補作(作家名の五十音順・敬称略)
※対象は、2020年12月から2021年11月に、シリーズの5巻目以降が一次文庫で刊行された小説のシリーズ作品。文庫レーベル名は、期間内にそのシリーズ作品が刊行されたレーベルです。
◆あさのあつこ「弥勒」シリーズ (光文社文庫)
◆麻見和史 「警視庁殺人分析班」シリーズ (講談社文庫)
◆石田衣良 「池袋ウエストゲートパーク」シリーズ (文春文庫)
◆井原忠政 「三河雑兵心得」シリーズ (双葉文庫)
◆上田秀人 「百万石の留守居役」シリーズ (講談社文庫)
◆菊地秀行 「吸血鬼(バンパイア)ハンター」シリーズ(朝日文庫ソノラマセレクション)
◆黒川博行 「疫病神」シリーズ (文春文庫)
◆知念実希人 「天久鷹央」シリーズ (新潮文庫nex)
◆堂場瞬一 「警視庁犯罪被害者支援課」シリーズ (講談社文庫)
◆誉田哲也 「〈ジウ〉サーガ」シリーズ (中公文庫)
◆三津田信三 「刀城言耶」シリーズ (講談社文庫)