(2)上田秀人【足利義昭】

文字数 666文字

現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。

激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!

上田秀人(うえだ・ひでと)さん


──1959年大阪府生まれ。「奥右筆秘帳」シリーズが「この時代小説がすごい!」で、2009年版、14年版と文庫シリーズ第一位に二度輝く。『孤闘 立花宗茂』で第16回中山義秀文学賞を受賞。他の著書に「百万石の留守居役」シリーズ、『竜は動かず 奥羽越列藩同盟顚末(上下)』など多数。近著は『乱麻 百万石の留守居役(十六)』。

【わたしの好きな戦国武将】


足利義昭

武将と言っていいのかどうか悩むところではあるが、戦国時代の鍵となる重要な人物であることはまちがいない。兄十三代足利将軍義輝が襲殺されなければ、僧侶として生涯を終えたであろうだけに武はまったくといっていいほどふるえない。まあ、その分、文や策略には長けていたようだが、それでも大名の器量ではなかっただろう。


その義昭が将軍になってしまった。兄が殺され、己も放浪しなければならなかったのだ。足利将軍に力はないと身にしみていたはずなのに、傀儡であることをよしとせず、誰よりも天下をかき回した。京を追われ、備後鞆湊に逃げた後、館の周囲を小早川や村上など毛利の部将に囲まれ、その窮屈さを嘆きながらも蠢き、ついに本能寺の変へと至った。


信長を天下という舞台へ誘いながら、その舞を邪魔し続けた足利義昭。彼がいなかったら、今ほど戦国を題材とした歴史小説は生まれていない。まさに恩人である。

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