スゴいぞ!! 劇場版『ルパンの娘』

文字数 2,360文字

劇場版『ルパンの娘』が10月15日から大好評公開中!

YouTubeチャンネルのBundanTV(現 ほんタメ)で「尾身ちゃんのこのオチがすごい!」を担当したフリーモデル・尾身綾子さんが、劇場版『ルパンの娘』の試写会に潜入!

飾らない、等身大の言葉で綴る、忖度なしの映画レビュー!

『ルパンの娘』と言えばドラマ化された⼈気⼩説ということで原作は読んでいたものの、ドラマ版は⼀度も⾒たことがなかったのですが、今回劇場版を観て、ビックリするほど⼀瞬にして“Lの⼀族”の世界観に引き込まれました。

映画が始まると今までのあらすじ前説があり、そこからまるでアトラクションのようにめくりめく展開でストーリーが進んでいきます。

映画の冒頭から最後までたっぷりと楽しむことができる軽快なテンポ感が個⼈的にはとても好みでした。



劇場版『ルパンの娘』の舞台はディーベンブルグ王国という素敵な場所で、宮殿の造りや街並みなど、とにかくスクリーンに映るもの全てが豪華で美しいのにもかかわらず、急に画⾯にモザイクがかかる演出や、カラオケ⾵の映像が出てきてキャストが全員歌って踊ったり、思わずクスっと笑ってしまう“緩さ”があるおかげで退屈せず、最後までワクワクしながら楽しめるのもこの作品の魅⼒だと思います。

ドラマ版に引き続き劇場版でも豪華な俳優陣が出演している中、私が特に好きだと思ったキャラクターは、⼩沢真珠さん演じる⺟役の悦子。

いかにも“泥棒夫⼈”なギラギラとした⾒た⽬で、何かが起こるたびに⼤袈裟なリアクションをする姿が⾒ていて爽快で、原作とはまた少し違った悦子の濃いキャラクターに何度も笑ってしまいました。

その他にも祖⺟のマツや、兄の渉など本当に個性が爆発していて、俳優陣が全⼒でコミカルに振る舞う姿がクセになり、これはそれぞれのキャラに付くファンも多いんだろうな〜と納得しました。

また、ずっと⾃分の⽣まれが泥棒⼀家だということに不満を抱きつつも、家族がピンチのときはしっかり助けに向かう華も、原作からブレることのないキャラクターだったので嬉しかったです。



泥棒一家の娘と警察⼀家の息⼦が結婚したという設定が(いい意味で)ぶっ⾶んでいて、思わず⼼の中で祖⺟のマツのように「なんでやねん︕」と関⻄弁でツッコんでしまう場⾯が上映中も多々あるのですが、ストーリーに引き込まれていくうちに感情移⼊して寂しくなってしまう場⾯もあり、ジェットコースターに乗っているかのように⼼をかき乱されてしまいました。

この映画では本格的なアクションシーンも⾒どころの⼀つ。豪華な舞台をバックに敵にやられそうになってしまうシーンはハラハラドキドキで、絶対劇場のスクリーンで⾒るべきポイントではないかと思います。

アクションシーンで感情を引き込まれたかと思いきや、強烈で個性的なキャラクターがボソッとつぶやく面白い一言にフッ、と声を出して笑ってしまったり、終盤のシーンでは“Lの⼀族”の家族の絆が試され、それに感動して気付いたら⽬がウルウルしていたり、こんなにも上映中に何度も感情が揺さぶられて、あらゆるエンタメ要素が詰まった作品は正直なかなかないのではと思いました。

ミステリー好きにはたまらない、どんでん返しや伏線回収の要素が詰め込まれている原作⼩説が個⼈的に最⾼だったために、劇場版となるとそこの部分がどう描かれるのかが少し⼼配ではありましたが、キャラクターひとりひとりの⾊が濃く出ていて、実写ならではの楽しめる要素が詰まっていながら、しっかりと原作の⾯⽩さも引き継がれていたので、普段は⼩説派の私でも、劇場版を安⼼して楽しめました。

原作⼩説ではラスト数ページにひっくり返るまさかのオチに⿃肌が⽴ち、劇場版では感動したあとオチで爆笑する。どちらも違った良さが詰まっているので、私のようにドラマを⾒たことがなく、⼩説からこの作品に出会った⼈でも絶対に楽しめるのではないかと思います。



テンポの良いストーリー展開で笑えるポイントも盛りだくさん、キャストやセットなど映像も豪華で、原作に引き続き、ドラマや劇場版、全てのシリーズに共通して「家族っていいな」と思わせてくれる『ルパンの娘』が、あらゆる世代、性別の⼈からここまで⻑く愛されている理由がわかりました。



劇場版で初めて実写『ルパンの娘』を鑑賞しましたが、今度はどんな事件に巻き込まれて、

“Lの⼀族”の絆がどう発揮されるのか、これで最後ではなく、⼩説、ドラマともすでに続編を待ち望んでしまっています。

とにかくハチャメチャだけど、⾒た後はきっとだれもがほっこりできるはず。とっても幸せ

な気持ちになれる映画です。いろんな⼈にオススメしたいお気に⼊りの作品のひとつになりました。“Lの⼀族”最⾼ー︕

尾身綾子(おみ・あやこ)

フリーモデル。YouTubeチャンネルのBundanTV(現 ほんタメ)で「尾身ちゃんのこのオチがすごい!」を担当。

Instagram:https://www.instagram.com/ayk_omi/?hl=ja

大人気原作シリーズ最新刊も、大好評発売中!

映画とは異なるもう一つの「ルパンの娘」、シリーズ最高傑作!


『ルパンの絆』 横関 大

泥棒一族、警察家族、探偵一家、全ファミリー集合!

今回、Lの一族がいただくのは、あなたの心です。


Lの一族の娘・三雲華の夫・和馬はホテルのバーで張り込み中、突如意識を失った。

目を覚ますとスイートルームにいて、浴室には女の死体。

そのころ華の元に、「娘を返してほしければ10億円を用意しろ」との脅迫電話がはいる。

二つの事件は交錯しながら、やがてLの一族の秘密が明らかに――。

これで本当におしまい? 映画とは異なるもう一つの「ルパンの娘」シリーズ最高傑作!

家族を決めるのは、血ではなく愛だ!

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