第7回『台所のおと』より「食欲」/幸田 文・著
文字数 554文字
名作小説のキャラクターを、少女漫画家視点で斬ってみたら、こうなりました!
第7回は、幸田 文の短編集『台所のおと』より、「食欲」をとりあげます!
幸田 文は、文豪・幸田露伴の次女。結婚生活を10年送ったのち、娘の玉を連れて離婚、幸田家に戻ります。この「食欲」は、まさに文本人の結婚生活の末期をモデルにした作品。
今なら「モラハラ夫」「モンスター夫」としてSNSでさらし者にされていたであろう、病気を理由にわがまま放題の夫。そんな夫を前に、「文」である主人公は──。
漫画/みづき水脈
幸田 文(こうだ・あや)
1904年東京向島生まれ。文豪幸田露伴の次女。女子学院卒。’28年結婚。10年間の結婚生活の後、娘玉を連れて離婚、幸田家に戻る。’47年父との思い出の記「雑記」「終焉」「葬送の記」を執筆。’56年『黒い裾』で読売文学賞、’57年『流れる』で日本藝術院賞、新潮社文学賞を受賞。他の作品に『おとうと』『闘』(女流文学賞)、没後刊行された『崩れ』『木』『台所のおと』(本書)『きもの』『季節のかたみ』等多数。1990年、86歳で逝去。