「人生がうまく行っていない」と感じる半日陰の男たちと対比する存在として、「光」そのものの堀尾葉介を登場させました。最初は彼を描写するのが照れくさかったです。まるで、少女マンガの王子様を書いているような気がして。ですが、次第に彼のキャラクターの特異さが面白くなってきました。堀尾葉介は圧倒的すぎて、羨んだり妬んだりすることすらできない存在です。誰もが賞賛せずにはいられない、好きにならずにいられない男なんです。モデルにした人間はいません。現実には存在しない完璧なスターです。ですから、非常に不自然な、人間離れした生き物です。ある意味、化け物じみているんです。その哀しい意味は最後にわかると思います。

作品タイトル:【新刊インタビュー】

記事名:『雨の中の涙のように』刊行記念 遠田潤子 インタビュー

作者名:小説宝石  hosekikobunsha

|その他|連載中|6話|33,689文字

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