『焦土の刑事』堂場瞬一/著(講談社文庫)

1945年3月。防空壕の中で他殺体が発見された。京橋署の刑事・高峰は早速捜査を開始しようとするが、上司から下されたのは事件の揉み消し指令。納得のいかない高峰は、旧友で憲兵に所属する海老沢とともに捜査を進め、敗戦をまたぎながらも犯人を追い詰めていく。
警察小説の旗手が満を持して描く、壮大な警察大河シリーズ、ここに開幕。第二弾『動乱の刑事』、第三弾『沃野の刑事』も好評発売中。

さらには、単行本にて平成元年を舞台にした第2シーズン『鷹の系譜』が6月20日発売!

幾多のベストセラーを生み出してきた作家・堂場瞬一。その手になる昭和を描いた大河シリーズが、早川書房、講談社から相次いで発売された。
書棚に置かれ、書籍の惹句などが手書きされた小さな紙片、通称「書店POP」。その一枚の紙きれが、時に全国的なベストセラーを生み出すこともある。

しかし、今回は早川書房の担当編集が講談社文庫の本のPOPを、講談社の担当編集が、早川書房の本のPOPを作成するのだ。そのうえ、POP界の巨匠にその優劣を決して頂き、著者の堂場氏にもご照覧頂くというのである。

敵に塩を送る、禁断ともいえるこの企画。まさに両社の威信を賭けた戦いでは全然ない。だが、ここから出版界のボーダーレス化が始まると言ったら過言であろうか。そう、過言である。