<東北>よむーくとめぐる本の旅フェア 地方別本の詳細情報

文字数 1,354文字

正義など、どうでもいい。俺はただ、可愛い嫁から幸せを奪う可能性を、迷わず排除するだけだ。明日も明後日も。県警本部捜査一課の番場は、二回りも年の離れた身重の妻コヨリを愛し、日々捜査を続けるベテラン刑事。周囲は賞賛と若干の揶揄を込めて彼のことを呼ぶ――現場の番場。ルーキーの船越とともに難事件の捜査に取り組む中で、番場は自らの「正義」を見失っていく――。江戸川乱歩賞作家が描く、新世代の連作警察小説。

大手銀行の出世コースから子会社に出向、転籍させられそのまま定年を迎えた田代壮介。仕事一筋だった彼は途方に暮れた。生き甲斐を求め、居場所を探して、惑い、あがき続ける男に再生の時は訪れるのか?シニア世代の今日的問題であり、現役世代にとっても将来避けられない普遍的テーマを描いた、大反響ベストセラー「定年」小説。
宮沢政次郎の長男・賢治は、家業の質屋を継ぎたがらず、適当な理由をつけては金の無心をするような困った息子。政次郎は厳格な父親であろうと努めるも、賢治のためなら、とつい甘やかしてしまう。やがて妹・トシの病気を機に、賢治は物語を書き始めるが――。第158回直木賞受賞作。

★待望の映画化! 2023年5月5日(金・祝)全国公開!!

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々――。何気ない日常に起こった5つの物語が、1つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。ちょっとファニーで、心温まる連作短編の傑作。

東北の英雄・アテルイの血をひく若者、天日子。朝廷の容赦ない仕打ちに苦しめられ続ける民を救おうと立ち上がった彼のもとに、その志に共感する、力ある者たちが集まってくる。朝廷との圧倒的な数の差を知略で制し、不利な状況にも臆せず力を尽くして立ち向かう、蝦夷たちの気高い姿に心揺さぶられる歴史大河小説。

神町。どこにでもあるようなこの片田舎の町は、戦後日本の縮図でもあった。米軍の占領政策の一端を担ったパン屋とヤクザ、田宮家と麻生家は神町で絶大な勢力となり、息子の代になっても両家の固い結びつきは続いていた──あの事件が起きた炎熱の夏までは。壮大なる構想の下に始まる「神町三部作」第一部。

貧しくも、明日への夢を持って健気に生きる女。深い心の闇を抱えて世間の片隅にうずくまる博徒。武家社会の終焉を予感する武士の慨嘆。立場、事情はさまざまでも、己の世界を懸命に生きる人々を、善人も、悪人も優しく見つめる著者の目が全編を貫き、巧みな構成と鮮やかな結末とあいまった魅惑の短編集。

東日本大震災の爪痕が生々しく残る東北地方の小学校に、神戸から赴任した応援教師・小野寺徹平。かつて阪神・淡路大震災を経験した彼は、心に傷を負った子どもたち、父兄たちとの”本音の交流”を通して、被災地が抱える問題と向き合っていく。「ハゲタカ」シリーズの真山仁が挑んだ、渾身の震災文学。

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