<九州・沖縄>よむーくとめぐる本の旅フェア 地方別本の詳細情報

文字数 1,926文字

誰もが1度は通りすぎる、そしてただ1度しか通ることの許されない青春の門。熱い血のたぎる筑豊の地に生を享けた伊吹信介。目覚めゆく少年の愛と性、そして人生の希望と旅立ち……。ひたむきな青春の遍歴を雄大な構想で描き、世代を超えて読みつがれる不滅の大河ロマン。

「どうしようどうしよう夏が終わってしまう」軽い気持ちの自殺未遂がばれ、入院させられた「あたし」は、退屈な精神病院からの脱走を決意。名古屋出身の「なごやん」を誘い出し、彼のぼろぼろの車での逃亡が始まった。道中、幻聴に悩まされ、なごやんと衝突しながらも、車は福岡から、阿蘇、さらに南へ疾走する。

己の野心のため「使える手駒」を探す、小学生らしからぬ小学生・供犠創貴は、赤い髪に赤い瞳の転校生・水倉りすかが『赤き時の魔女』の名を持つ魔法使いだと知る。りすかは、神とも悪魔とも称される大魔道師の父を追い、『魔法の王国』から『城門』を越えてやって来た。予測不可能、縦横無尽の魔法冒険譚!

若き警察官の”正義”が、「軍艦島」内に波紋を広げる。わずかな土地に五千人以上が暮らす、通称「軍艦島」と呼ばれる炭鉱の島で、昭和三十四年少女の遺体が見つかった。島に赴任したばかりの警察官・荒巻は少女の事故死を疑い、独自に捜査を開始。島の掟を前に、捜査は難航するが、予期せぬ人物の協力によって、有力な証拠にたどりつくーー。吉川英治文学賞受賞作。

工場廃水の水銀が引き起こした文明の病・水俣病。この地に育った著者は、患者とその家族の苦しみを自らのものとして、壮絶かつ清冽(せいれつ)な記録を綴った。本作は、世に出て30数年を経たいまなお、極限状況にあっても輝きを失わない人間の尊厳を訴えてやまない。末永く読み継がれるべき<いのちの文学>。

35になるさなえは、幼い息子の希敏をつれてこの海辺の小さな集落に戻ってきた。希敏の父、カナダ人のフレデリックは希敏が1歳になる頃、美しい顔立ちだけを息子に残し、母子の前から姿を消してしまったのだ。何かのスイッチが入ると大騒ぎする息子を持て余しながら、さなえが懐かしく思い出したのは、9年前の「みっちゃん姉」の言葉だった──。痛みと優しさに満ちた〈母と子〉の物語。 表題作他4作を収録。芥川賞受賞作。

下士上がりで執政に昇り詰めた桐谷主水。執政となり初登城した日から、忌まわしい事件が蒸し返され、人生は暗転する。己は友を見捨て出世した卑怯者なのか。三十半ばにして娶った妻・由布は、己の手で介錯した親友の娘だった。自らの手で介錯した親友の息子・喬之助が仇討ちに現れて窮地に至る主水。事件の鍵となる不可解な落書の真相とは――武士の挫折と再生を切々と訴える傑作。

朝ドラ『三匹の子豚』が大ヒット。脚本家として再び注目される斉川亜樹に一通の封書が届く。叔母だという人物の扶養義務に関する書面だった。聞いたこともない叔母の出現を境に絶頂だった亜樹の人生が翳っていく。

真梨ワールド炸裂! 衝撃の結末にページをめくる手が止められない!

18歳で藩主斉彬(なりあきら)の養女となった篤姫は薩摩島津家分家に生まれた学問好きな姫であった。その才覚、器量を見込んだ斉彬は画策の末、篤姫を13代将軍家定の正室として江戸城に送り込んだ。形ばかりの結婚に耐え、病弱な夫を支え将軍御台所として大奥3000人を見事に統(す)べる篤姫には、養父斉彬の密命が……。2008年大河ドラマ「篤姫」原作
母の予定に付き合う約束で沖縄に里帰りしたリョウ。実の母は子供の頃に亡くなり、再婚してリョウを連れ沖縄に移り住んだ父ももういない。休暇は三日。家族の思い出の場所をめぐるうち、リョウは不思議な感覚にとらわれる。この三日が、恐らくタイムリミット。三日目が終わったら……終わったら、どうなる?

しのびこんだ米軍基地で突然の銃撃。混乱の中、故郷(シマ)いちばんの英雄が消えた。英雄の帰還を待ち望みながら沖縄(ふるさと)を取り戻すため立ち上がる、グスク、ヤマコ、レイ。長じて警官となり、教師となり、テロリストとなった幼馴染たちは、米軍統治下の時代のうねりに抗い、したたかに生き抜こうとする。第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞、三冠達成の傑作!

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