第3回/三島由紀夫と大場なな
文字数 1,116文字

ーー今日はかなり読み込まれた跡のある小説をたくさんお持ちいただいていますね。
中学生の時から愛読している『仮面の告白』(三島由紀夫/新潮社)。まずは言葉の美しさに驚き、続いて“永遠の一瞬”を切り取る精密なカメラにも驚く。
ーー“永遠の一瞬”ですか。
ええ、三島は時間の圧縮がとにかく巧いです。冒頭で糞尿汲み取り人のフンドシのことを事細かに描写するところなんかも、極限まで時間の圧縮に成功した文章だと思っています。
三島由紀夫の別のお話ですが、NHKで『あの人に会いたい』というインタビュー番組に出ていまして。文庫本にもなっています(※新潮社)。
その冒頭も面白くって。終戦の日のことを回想しているんですが、それが「庭が美しい」という視点から始まる。
三島家のとても立派な日本庭園。その美しさを捉えつつ、敗戦の事実が襲ってきて、三島少年の現実が崩壊したんです。これも“永遠の一瞬”だと思います。
名著『金閣寺』も、燃え上がる瞬間のために捧げられたお話ですよね。“永遠の一瞬”のため、というテーマは大場ななにも通じていますね。個人的に好きなテーマなのかもしれません。
ーー三島由紀夫と大場ななが接続した……!?
純那とななの劇場版レヴューである〈狩りのレヴュー〉では三島由紀夫と接続する演出があります。
ーーどの作品でしょうか。
三島由紀夫を主題にした『Mishima: A Life In Four Chapters』という映画がありまして。製作総指揮はフランシス・フォード・コッポラとジョージ・ルーカス! 残念ながら日本未公開ではありますが、これがまぁ最高の映像の連続で。
この映画でも金閣寺の描写があります。少年が金閣寺の美しさに魅了されるんですが、そこで金閣寺が真っ二つに割れちゃうんですよ! 「えっ金閣寺が割れちゃうの!?」と。割れた内側が美しい黄金の「平面」なんですよ。そこに反射する光が主人公を圧倒する。
この演出を使いたい……とずっと思っていて、劇場版を作ってるとき小出君とが「『Mishima』やっちゃいますか?」と盛り上がった結果です。
ーーノリノリで作られているのが伝わります。