第8回『女の日時計』/田辺聖子・著
文字数 598文字

名作小説のキャラクターを、少女漫画家視点で斬ってみたら、こうなりました!
第8回は、田辺聖子さんの『女の日時計』。
裕福な家に嫁ぎ、優しい夫との穏やかな日々にそれなりに満足していたはずの沙美子でしたが、義理の妹の見合い相手から激しい恋心を告白され──⁉
安定した生活と、恋との間で揺れる女心を描いた田辺文学の傑作です。
漫画/みづき水脈


田辺聖子(たなべ・せいこ)
1928年大阪府生まれ。樟蔭女子専門学校国文科卒業。’64年『感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)で第50回芥川賞、’87年『花衣ぬぐやまつわる……』で第26回女流文学賞、’93年『ひねくれ一茶』で第27回吉川英治文学賞、’94年第42回菊池寛賞、’98年『道頓堀の雨に別れて以来なり』で第50回読売文学賞、第26回泉鏡花文学賞、第3回井原西鶴賞を受賞。’95年紫綬褒章、2000年文化功労者に選ばれ、’08年には文化勲章を受章。小説をはじめ古典や評伝、エッセイ等著書多数。’07年にはデザイナーの乃里子を主人公とした『言い寄る』『私的生活』『苺をつぶしながら』の三部作が新装版として復刊され、世代を超えて女性たちの支持を集めている。2019年6月6日逝去。