『レペゼン母』に、書店員さんから熱い声続々!②

文字数 7,055文字

第16回小説現代新人賞受賞作の、宇野碧さん『レペゼン母』。


梅農家を営む“おかん”の明子と、借金まみれの“ダメ息子”雄大が、ラップバトルで親子喧嘩をするという前代未聞のデビュー作です。

笑えて泣けて、グッとくる家族小説。


発売前から既に書店員さんから熱いご感想をたくさんいただいております!

その一部をご紹介する第二弾です!

明屋書店 東予店 玉井慎一さん

タイトルは異色。中身は王道!!

ラップを通した魂の会話に思わず泣いてしまいました。

お母ちゃんがバッタバッタと猛者を倒していくのかと思いきや、息子と自分自身と向き合うという所が最高でした。


明屋書店 MEGA大内店 延永ひとみさん

64歳、母、ヒップホップ。

これだけでも絶対におもしろいだろうと思いながら読み始めた。

そして予想をはるかに超えていった。

言葉でケンカするヒップホップよろしく、文章が、セリフが心に殴りかかってくる。

正直サンドバック状態である。子育てに正解などはないけれども、大事なことがこの本には詰まっていると思います。

さて、今から息子と殴り合おうか。


うつのみや金沢工大前店 寺井里緒さん

どこにでもいそうなのに、どこにもいない、マイクを握った母は強し!

前半は、ダメ息子に振り回される母側に感情移入し、「どうしてこんな母親からダメ息子が育つんだ」」と憤慨してしまったが、後半はダメ息子側に共感してしまった。

会うたびに小言を言われ”会話をしてくれない”母にウンザリしつつも、”分かって欲しい””期待に応えたい”と思ってしまう子供側の気持ち、つい小言を言ってしまう母親の気持ちどうしてこんなにリアルなんだろう。

血のつながりの無い沙羅と良好な関係を築けている対比がもどかしかったです。


福岡金文堂 志摩店 伊賀理江子さん

あらすじを読み、身構えずにフラットに読み始めたら次々起こる出来事に、テンポ良く進む物語に夢中でページをめくった。

今年いちばん好きな本になった。

何度も泣かされた。何度も微笑んでしまった。もの凄い熱量で、親子を、伝えてくれた。親子って家族って、夫婦って、こんなにも愛おしくて全く分からない存在だ。矛盾だらけだけど、信じたくて、元気でいてほしくて、迷惑をかけてほしくて、応援したいひとたち。

息子は、娘は、きっと親が思っている以上に、たくさん見てたくさん考えている。

「昨日まで一緒の体に入っていたのに。ずっとそのままだったらよかったのに。」共感に震えた。涙が止まらなかった。

「違う選択を重ねてきたとしても、同じように望まない場所にたどり着くのなら。ほんまになんで私らは、何のために私らは、息子を産んで育ててきたんやろか。」

自分で自分の口を押さえていないと、叫んでしまいそうだった。なんでこんなに、気持ちをこんなに、そのまま書けるんだろう。苦しくて泣いた。

受賞のことばを読ませて頂いて、完全にファンになりました。これから、微力ながら、心から応援させて頂きます。


水嶋書房 くずはモール店 和田章子さん

ラップって、バトルってこうこうことだったんだ!というカルチャー小説の要素もありながら、寄り添う家族の形というありがちなものではなく独立して生きている姿は和歌山弁の迫力と小気味よさもあって、新人の方とは思えないテンポのよさにストーリーに引きこまれました。

60代半ばの明子の挑戦は大人への応援小説です。


未来屋書店 碑文谷店 福原夏菜美さん

ラップ?バトル?おかんが?!

頭の中はハテナだらけでしたが読みはじめたらもう止まりませんでした。

最高の親子喧嘩。最高の家族小説。

すなおに向きあえないすべての親と子にオススメしたい最高にアツい1冊。


大垣書店 京都本店 荒川さん

泣きました。電車で。

うかつでした・・・だってまさか「レペゼン母」で泣くとは思わないじゃないですか・・・。母子喧嘩ラップバトル?面白そう!と拝読したのですが、私の予想する「面白い」の1000倍面白い小説でした。この本を沢山の人に読んでほしい、そして同じ思いを味わってほしい!テーマとしてはいくらでも重く暗くおどろおどろしく描けるものを、まさか「ラップ」でここまで力強く届ける形があったなんて。宇野先生の手腕とエンタメ性、そして思いの深さに都度うならされました。represent母、最強です!


明林堂書店南宮崎店 河野邦広さん

ビートに乗せる本音。

義娘と梅農園を経営する明子。早くに夫を亡くしながらも懸命に子育てを終えていたが、心残りはその息子の子育て。放蕩息子に頭を痛めながらも、今度は義娘が・・・

記される大会と同様にテンポ良く展開し、笑い有、涙有と怒涛のリズムに翻弄されます。

そして「察しろ」という親世代と「見てくれよ」という子世代。

どれだけ時代が変わろうとも永久不変の問題であり、発する言葉の大切さを教えてくれます。

素直になれない親子の派手な親子喧嘩物語。


明文堂書店氷見店 前花祐太さん

タイトルやあらすじを見たときはどんなぶっ飛んだ内容なんだろうと思いきや、めちゃくちゃ泣かせにきた家族のはなしでした。

ヒップホップだからこそ伝えられることがある。曝け出せるものがある。母と子のラップが魂を揺さぶってきます。


未来屋書店 ボンベルタ成田店 森川由香さん

ラップバトルという世界を通して、こんなにも深い愛と感動を魅せられたのは予想外だった。家族という、血の繋がりがある、ないに関わらず、深く温かい愛に涙が溢れた。

親子は近い関係だからこそ難しくて、素直になれなくて、愛しい。

子を宿した瞬間から、母というものは迷って悩んでかき乱される。

誰も最初からベテランの母などいなくて、ひとりひとり違う。もちろん子だって同じ。その都度悩み、決めて前に進んでまた壁にぶち当たって考える。繰り返しなんだと。

義理の娘、沙羅ちゃんとのやりとりでの明子さん。「私はもっと、迷惑をかけてほしいんよ」や、沙羅ちゃんの「私はお義母さんのこと、ほんとのおかあさんだと……うん、それ以上だと思ってるよ」の部分は、本当に心が震え、涙が出た。血縁がなくとも、もう家族なんだと思った。言葉に出すことで伝わる愛だ。

息子雄大との素直な気持ちのラップバトルでも同様に、言葉を伝えるということの大事さが伝わってきた。きれいでなくても、整っていなくても、素直で真っ直ぐな思いを伝えるということの大事さ。たとえ親子だって違う人間。言わなくては伝わらない。

私は今、素直に家族と、自分と向き合っているだろうか。伝えられているだろうか。もちろん、伝える、表現する方法は言葉だけじゃないと思うが、言葉が大事なものの一つなんだ、と思わせてくれる小説だった。


福岡金文堂行橋店 富山未都さん

なにこれ!?めっちゃ面白い!!!!!!

タイトルと作品紹介を見ただけの段階では「れ、レペゼン?」「ラップバトル??」と、あまりにも馴染みのない題材に、自分でも読める作品なのか、正直不安でした。が、個性豊かな登場人物たちに誘われてすんなり読み進めることができ・・・・・明子が沙羅のかわりにラップバトルに出てからは大興奮!!

最初、タイトルで怯んだ自分をディスりたくなるくらいドはまりしてしまいました!

最高にスカッとして、泣けて、勇気の出る家族小説だと思います!

食わず嫌い(読まず嫌い?)しなくて本当によかったです。お客様にもぜひ手に取って、明子のラップに、明子と雄大のラップバトルに魂を震わされてみてほしい!です。


丸善 ヒルズウォーク徳重店 熊谷由佳さん

「家族」っていろいろある。

でも表に出さずに、近すぎる関係だからこそ本当の気持ちを言いあえることなんてないと思っていた。

だから、おかんとダメ息子のラップバトルにぐさぐさと心を刺されまくりました。

これはもう全人類読むべき本だと思う。

好きも嫌いもぜんぶひっくるめて、あなたがいてくれて良かったとそう伝えたくなります。


三省堂書店海老名店 竹村真志さん

韻を踏んで上手い事言いたいのですが難しいですね。

とんだイロモノと見せかけてとても真っ直ぐな家族小説にハートをブチ抜かれました。思わずフリースタイルラップバトルの動画を検索してしまいました。

著者である宇野さんのバイブスの上がるパンチライン(地の文)の数々にアンダーラインを引きまくりながら読んでいました。ジーニー戦での「母親から生まれていない奴だけジーニーに手をあげろ」には全身が震えました。

まさに”全てのダメ息子とそのおかんに捧ぐ”小説です!


三洋堂書店新開橋店 山口智子さん

読む前は意味のわからなかった『レペゼン母』というタイトルが読後にじわじわと効いてきた。

まさに「母代表」として、ヒップホップのステージ上で娘同然の沙羅の仇をとり、親不孝ものの息子に心をつくした言葉を届ける。

64歳とは思えない程パワフルでセンスが絶妙な明子さんが、とにかくかっこよかった!

笑って泣けて、最初から最後までワクワクしながら読みました!読後感も最高です!

凄い新人が現れましたね!次作も楽しみにしています。


未来屋書店 名取店 髙橋あづささん

宇野先生の受賞のことばグッときました。とても良かったです。

泣いたり笑ったり、感情の起伏が激しい作品でした。明子ほどでもないですが、いまいちよく分かっていなかったラップバトルの基本も沙羅ちゃんと眼鏡の青年のおかげで、なんとなく理解できました。

夫に先立たれて、自分が頑張るしかなかった明子の気持ち、痛いほど分かるし、一緒にごはんを食べてほしかった雄大のさみしい気持ちも分かりすぎるほどに分かります。何が正解だったのかは誰にも分からなかったと思います。選ばなかった方の人生なんて分からないですもんね。親子対決、どんどん核心に迫る描写、2人が本気で向き合う様子に胸が苦しくなって涙が止まらなくなりました。

本当に熱い家族小説でした。とても面白かったですYO!!


ジュンク堂書店 奈良店 伊藤奈美さん

潔ぎがよく、力強い表現力に溢れていて、「すごい新人さんが現れたかも!」と思いました。登場人物各々が重い問題を抱えているが、達観していて、自分の180度反対側を想像するチカラがあるのが尊い。そして全てのオカンヘの愛あふれたエールを受け取りました。子を自分のコピーにしないよう育てることは一見寂しくみえるけれど、子の自立への静甲の鍵だと再認識しました。


未来屋書店宇品店 山道ゆう子さん

すごいテンポで気持ちよく韻の連打がキマっていくように私の心にもバキバキにキマっていく家族の物語。

ままならない人生の答え合わせをしているような。ものすごいパワーを感じました。

読むことができてよかったです。

明子さんとてもカッコよかった。こんな母でありたいと思いました。


ブックスアメリカン北上店 千葉剛彦さん

読み進めていくと、ビートを刻む音が聞こえてくると思ったら、自分の心臓の音でした。

クライマックスでスクラッチの音が聞こえると思ったら、自分の鼻水でした。

ダメ息子程響くと思います。


萬松堂 中山英さん

農家とラップの前代未聞の融合が、やがて離れていた家族の心も結束させる。

”読むラップ”癖になりそう。


HMV&BOOKS OKINAWA 中目太郎さん

妻であり、親であり、姑であり、経営者であり、ひとりの女。

並ぶ者のない深みを備えた存在、それが母。

繰り出すフレーズは重く強く響く。

家族の対話が難しくなった現代、ラップで気持ちをぶつけ合う家族を描いた傑作!


文信堂書店長岡店 實山美穂さん

母と息子とラップ!?思わなかった組み合わせがものすごく楽しめました。

レペゼンの意味も知らずに読みましたが、不思議なことに、ラップの部分は頭の中で勝手に鳴るんですね。

そして感動する家族小説。意外すぎるこのテーマ。とにかく面白かった。


未来屋書店扶桑店 半丸敦子さん

言葉にしなければ伝わらない。母と息子のお話。

でも、その方法がラップバトル!!

おもしろかった、びっくりした、だから余計に泣けてくるのか?

新人の方ですか。次回作も楽しみにしてます。


有隣堂武蔵小杉東急スクエア店 斎藤亮賢さん

親子がラップを通じて本音をぶつけ合う様に、二人の間にあった愛情に気づかされ、読み終えるころには、包み込むようなあたたかさを感じました。

自分は家族や友人、大切は人と、二人のラップバトルのように真正面から向き合うことができているのかと考えさせられました。

ラップのリズミカルな文章につられて読む手が止まりませんでした。


ジュンク堂書店藤沢店 山上裕里子さん

リズムと言葉によるラップで「家族」っていう関係が浮き彫りになって動いていく。

言葉によって風が吹いた!そして爽快!!


金沢ビーンズ明文堂 道上さん

直接顔を見て思いとか考えを伝えるのってはずかしさが先に出てしまってなかなか伝えづらかったりするけど、LINEとかメールとか何かを間にはさむと少し言いやすくなったりするけど、それが“ラップバトル”なのはおもしろかったです。

タイトルのインパクトが強い!と思いました(笑)


TSUTAYAららぽーとEXPOCITY店 飯室繁樹さん

意思疎通できないほど年の離れた母親と不良息子

それを取り戻そうと母親が決心して挑んだラップの世界

二人が再び親と子になるために、心を通い合わせるにはラップでなければならない理由があった。

さあ、大観衆のなかで前代未聞の親子ラップバトルが始まった。

二人の魂の叫び。言えなかった本音をぶつけた親子バトル

30年以上のわだかまりがバトルによって溶けてくる。

ラップ最高!


TSUTAYA西宝店 溝渕さん

ラップバトル。梅農園。私には縁の薄い物語かと思いきや、読めば読むほどにのめりこみました。

私にもまだ小さな子供がいますが、子育てが終わる前にこの物語に出会えてよかったです。


平安堂若槻店 岩村陽子さん

完璧な母親も子供もいない。家族だからこそ会話が大事なんだと思いました。

予想を上回る面白さでした!


有隣堂東急プラザ戸塚店 高橋美羽子さん

パワーがある登場人物に、作品に、母のパワー。梅農家として梅を育て経営してきたパワー。

ヒップホップのことは何も知らないけれど読み終わった後、太字のヒップホップの歌詞だけ読み返しても楽しい。


ブックファースト エビスタ西宮 山本光子さん

しっかりもののお母ちゃんの心意気に泣けて、スカッとします!


フタバ図書TERA広島府中店 沖野めぐみさん

レペゼンの意味が全くわからず調べました笑 

ラップバトル!?とちょっと躊躇しながら読みはじめた。

息子がいる身として刺さりまくる。

そうなんだよ、いくつになっても心配だしちゃんとしてほしいんだよ。

力が入りすぎて途中ちょっと破ってしまった汗 すみません。

正直やっぱりラップはよくわからないけれど本音が言える舞台。

いい歳した大人が公開親子喧嘩ですよ。おもしろい。

でもやっぱり、エピローグがとても良かった。

おかんにとって最高な終わり方だった。いやー、おかんは強いな!


未来屋書店宮崎店 ナスさん

とても読みやすく一気読みでした。この本を読んで母との親子関係を見つめ直すきっかけにもなりました。

母の親心や雄大の気持ち、交差するお互いの気持ちを考える1冊でした。

雄大の過去のやらかしぶりにはつい笑っちゃいました(笑)


未来屋書店各務原店 髙木真夢さん

息子を理解しない母親と認められたい息子

バースに渦巻く愛憎、言葉に宿る隠してきた本音。

今まで伝え合うことなく、通じ合うことのなかった親子の純粋で純朴なラップバトルは必見だと思う。

どこまでいっても別の人、他の人だけれど、他人には決してなり得ない親子。

その素晴らしさを思い出す本だと思った。


くまざわ書店新潟亀田店 今井美樹さん

ダメ息子と向き合うためにラップバトルで勝負――。

今までにない切り口で軽快に楽しみました。

自分と母親、自分と息子と様々な立場で比べて、思わず涙してしまった場面も。

とにかく、全母、全息子にぜひ読んでもらいたい。


MARUZEN広島店 中島伏美子さん

親子でラップバトルの家族小説?なんだか、面白そう。

でも、ラップってよく知らないし。なんて思っていたけれど、わかりやすく解説されてて、ラップ初心者でも楽しめました。

もちろん、お話も良かったです!近すぎて言えない事、言わなくてもいいこと。考えすぎてわからなくなっちゃうより、本音で話し合える関係って良いなって思って、その手段って人によっていろいろで、その人たちに合ったものを選べば良いんだなぁと思いました。伝え方って、沢山あるんですね。最後のバトルは痺れました。そして、ここに繋がるのかと。

今後の深見農園が楽しみです。五郎さん、安心してくれてますね。


期待の『レペゼン母』は、2022年8月10日(水)発売予定。


各書店・電子書店さんでご予約受付中です。

■あらすじ

マイクを握れ、わが子と戦え!


和歌山県の山間の町に住む深見明子。

穏やかに暮らす明子の唯一の心残りは、女手一つで大事に育て上げた一人息子の雄大のこと。

女手一つで大事に育て上げたのに、二度の離婚に借金まみれ、あげく妻を置いて家を飛び出すダメ息子に。

いったい、私の何がいけなかったのか。


そんな時、偶然にも雄大がラップバトルの大会に出場することを知った明子。

「きっとこれが、人生最後のチャンスだ」

明子はマイクを握り立ち上がるーー!


読むと母親に会いたくなること間違いなし!

笑えて泣けてグッとくる、親子小説の大本命!


■発売日

2022年8月10日(水)


■価格

1540円(税込み)

登場人物紹介

登場人物はありません

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