「群像」2021年12月号

文字数 1,437文字

編集後記は、文芸誌の裏方である編集者の顔が見えるページ。

このコーナーでは、そんな編集後記を選り抜きでお届けします。

「群像」2021年12月号

第65回群像新人評論賞は、東浩紀、大澤真幸、山城むつみ3氏による選考の結果、当選作は渡辺健一郎さん「演劇教育の時代」、優秀作は小峰ひずみさん「平成転向論 鷲田清一をめぐって」に決定しました。渡辺さん、小峰さん、おめでとうございます。7月号でお知らせしたとおり、群像新人評論賞は、今回をもちましていったん休止といたします。評論の新人賞の新しい仕組みを模索し、誌面にてご報告します。新しい二人の書き手にもご注目ください。


10月号から続けてきた創刊75周年記念号、第3弾となりました。巻頭創作は先日谷崎潤一郎賞を受賞した金原ひとみさんの「ハジケテマザレ」。閉店後始まった4人の女たちの会話が思わぬ方向に滑り出し―。


◎「鳥がぼくらは祈り、」で今年群像新人文学賞を受賞した島口大樹さんの中篇一挙「オン・ザ・プラネット」が早くも登場。


◎今号の創作饗宴も豪華です。今村夏子さん、上田岳弘さん(3号連続!)、温又柔さん、川上弘美さん、紗倉まなさん、笙野頼子さん、町屋良平さん。お楽しみください。


◎10月14日にジュンク堂書店池袋本店にて行われた「群像」創刊75周年オンライントークイベント、高橋源一郎さん×穂村弘さん「「ギャングたち」のゆくえ」を誌上再録。とっておきの秘話満載です。


◎ブレイディみかこさん(本誌連載の単行本『ブロークン・ブリテンに聞け』もいままたぜひ)のエッセイ「おりません、知りません、わかりません」にも、「気づき」のきっかけがいくつも。


◎小田原のどかさん『近代を彫刻/超克する』単行本化を記念して、中嶋泉さんと小田原さんの対談、山本浩貴さんの批評で小特集を組みました。


◎『旅のない』→上田岳弘さん。『長い一日』→滝口悠生さん。それぞれの新刊を中心に、同時代作家ふたりが創作論をぶつけた対談「旅のない、長い一日。」。


◎歴史のナラティヴを問い直し、断片を拾い集める屑拾いの思想を展開してきた藤原辰史さんの「歴史の屑拾い」が最終回をむかえました。


◎コラボ連載「DIG」で井上寿一さんが取りあげた現代新書は、『明治維新1858-1881』。1年にわたって現代新書編集部とお送りしてきた「DIG」ですが、次号リニューアル予定です。



次号新年号で、「文」×「論」リニューアル3年目に突入します。毎号必死であっという間、というのが正直な気持ちですが、3年目も突っ走っていきます。


まずは今号、どうぞよろしくお願いいたします。 (T)



○本誌連載単行本、小川公代さん『ケアの倫理とエンパワメント』刊行記念「〈ケアの倫理〉をいま考える」フェアが、「群像」75周年フェア(関係者のみなさまありがとうございました)に続き、ジュンク堂書店池袋本店4Fにて開催中です(12月12日まで)。大きく展開された150冊の関連本も圧巻ですし、数量限定で無料冊子もあります。ぜひ訪れてみてください。


〇投稿はすべて新人賞への応募原稿として取り扱わせていただきます。なお原稿は返却いたしませんので必ずコピーをとってお送りください。


〇大澤聡氏、瀬戸内寂聴氏、堀江敏幸氏、松田青子氏、若松英輔氏、鷲田清一氏の連載、創作合評は休載いたします。


〇第65回群像新人文学賞へのご応募ありがとうございました。

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