2023年12月号は、映画公開記念『隣人X』&漫画『画家とAI』
文字数 1,880文字

講談社がほこるエンタメ文芸雑誌「小説現代」。
最新号の見どころを一挙ご紹介します!
12月号の特集は「私たちは、隣人とどう付き合うのか」。第14回小説現代長編新人賞を受賞したパリュスあや子さんのデビュー作『隣人X』は、地球人に紛れて生活する″惑星難民X"をめぐり他者との向き合い方を問いかける現代SFヒューマンドラマ。12月1日の映画公開を記念して、主演の上野樹里さんと林遣都さんのグラビア&インタビューが巻頭を飾ります。
そして現代人にとって最も身近な″隣人″ともいうべきAIをテーマにした、樺ユキさんの傑作漫画『画家とAI』が全編公開でモーニング・ツー・WEBより出張掲載! AIは本当に画家の仕事を奪うだけなのか? ソフトな絵柄に油断することなかれ、想像以上のスケールで繰り広げられる物語と、落涙必死のラストをどうかお見逃しなく!
読み切りは「これは経費で落ちません!」シリーズを手掛ける青木祐子さん「この世界が壊れないように」、『レペゼン母』『キッチンセラピー』の著者である宇野碧さん「5000年前の氷で作ったハイボール」に加え、小説すばる長編新人賞でデビューした青波杏さん(初登場)による「無窮花の咲く街で」の3本を掲載。
そして空前のヒットを記録する、多崎礼さんの国産王道ファンタジー『レーエンデ国物語』より、本編では描かれない裏側を描いた特別掌編「それだけでいい」「カボチャの早割り女王」が本誌に掲載されます。
今月も読みどころ満載の一冊を、ぜひお楽しみください!
<特集>
12月1日(金)公開! 『隣人X -疑惑の彼女-』映画公開記念
上野樹里 林 遣都 インタビュー
疑惑をかけられたものと、それを追うもの。7年ぶりの映画主演となる上野樹里さんが、林遣都さんと初共演! パリュスあや子さんが手掛けた原作との比較、見どころや演じられた役柄の魅力を存分に語っていただきました。
パリュスあや子 新作『アレアレ!』冒頭先行掲載
還暦をすぎた進(すすむ)が夢中になったもの、それはロードバイクに乗ることだった。フランスで由緒あるサイクリングイベント「PBP」(パリ・ブレスト・パリ)に参加した進は、総距離1200kmの完走を目指す。
全編公開 樺 ユキ 漫画『画家とAI』
戦争の影が忍び寄る小さな国オートランド。若き画家モーリスは「やり方を見せれば、すぐに同じことができる」新種の生物ノームと出会う。モーリスはノームの能力に感激するが、彼らは次第に画家の仕事を奪っていくーー。「芸術」と「AI」そして「戦争」を描く、超長編読み切り漫画、モーニング・ツーWEBより出張掲載!
誰しもが抱えている〈偏見の暴力〉を手放すためには
『隣人X ―疑惑の彼女―』『画家とAI』クロスレビュー あわいゆき
気鋭の書評家・あわいゆきさんが論じる、2作品を通じて見えてくる本当の「他者理解」とは。
<読み切り>
青木祐子 この世界が壊れないように
人気シリーズ「これは経費で落ちません!」の著者が描く、校内小宇宙で展開する繊細で無垢な女子中学生の世界。
宇野碧 5000年前の氷で作ったハイボール
5000年の年月を秘めた、カナダのロッキー山脈の氷河。その氷で作ったハイボールが、日本の田舎町の片隅で暮らす人生を諦めた男を変えようとしていた。
<初登場>
青波杏 無窮花の咲く街で
1936年、現在のソウル。日本統治下、京城(けいじょう)と呼ばれた街で出会った日本人と朝鮮人の少女二人が紡ぐ、鮮烈なシスターフッド・ストーリー。
<シリーズ>
神永学 飽食の悪魔
意味深な言葉で提供された肉と鉄錆びの匂いのするワインを口にした政治家の運命は決まっていた。陰謀と怪事件渦巻く至高のサスペンス・ミステリー。
<特別企画>
多崎 礼 レーエンデ国物語 特別掌編掲載
第一部「それだけでいい」 第二部「カボチャの早割り女王」
本編未読でも既読でも楽しめる。大ヒットファンタジーの、温かい幕間の物語。
<コラム>
宮田愛萌 ねてもさめても本のなか
〆切めし 上村裕香
じんせいに諦めがつかない 最終回 森川 葵
武田砂鉄 もう忘れてませんか?
<本>
書評現代
ミステリー 青戸しの
青春・恋愛小説 三宅香帆
時代小説 田口幹人
エッセイ・ノンフィクション 高橋ユキ
読書中毒日記 池澤春菜
今月の平台
第18回小説現代長編新人賞3次選考通過作品&2次選考通過作品講評 発表
第19回小説現代長編新人賞募集
第70回江戸川乱歩賞募集
執筆者紹介
小説現代12月号は、2023年11月22日(水)発売。
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