編集長ジミーがオススメ、6月の光文社文庫!

文字数 1,183文字

 3月まで放送されていた、空への憧れを描いた朝ドラ『舞いあがれ!』の記憶も新しいですが、ジミーも舞いあがってきました! 場所は五島列島ではなく八重山諸島の石垣島。生まれて初めてパラグライダーを体験してきました。タンデム飛行でインストラクターさんに導かれて、地上300メートル以上へ。空の上で浮かんでいる感覚は、実はかなりのスピードで風に対して飛んでいるとのことですが、稀有な経験をしてまいりました。こうしてまた旅にも出かけられるような日常が戻ってきているんだな、というのも嬉しいですね。


 さて、光文社文庫6月のオススメ。まずは有栖川有栖さんの『白い兎が逃げる』の新装版から。昨年、第26回日本ミステリー文学大賞を受賞された有栖川さんですが、光文社文庫から刊行された火村英生シリーズ3冊を新装版として3ヶ月連続刊行いたします。先に同賞を受賞された綾辻行人さんとともに本格ミステリー界を牽引されて30年以上。もちろん本書も本格ミステリーの短編集。とくに表題作はかつてのカッパ・ノベルスを意識されたという鉄道を使ったトリックの中編。未読の方がいたら必読の作品です!

 次に福田和代さんの『侵略者(アグレッサー)』を。航空自衛隊のF-15が正体不明機に撃墜され、2人のパイロットが独立国家樹立を目論む「ラースランド」という勢力に拘束された……。自衛隊が登場する作品を多く書かれている福田さんですが、このリアルで緊迫したサスペンスは、現在の世界情勢を考えても読みごたえ十分です。一方で、光文社キャラクター文庫では同じ航空自衛隊を舞台にしながらも吹奏楽隊員を主人公にした『碧空のカノン』をはじめとする「航空自衛隊航空中央音楽隊ノートありますが、こちらも一読を。
 最後は矢野隆さんの『山よ奔れ』を挙げましょう。骨太な時代小説の書き手である矢野さんの、こちらも熱い男たちの物語です。舞台は幕末の博多。山笠祭にすべてをかける「のぼせもん」たち。しかし激動の時代の流れが、黒田藩の中にも幕府側と尊皇攘夷側との対立を呼び、一人の死者が出て……。譲れない意地、そして友情。日本の未来をそれぞれの立場で想う男たちが激突します。ようやく各地の祭も以前と同じように開催されそうですし、きっと盛り上がる今年の山笠とともに本書もぜひ!
 行ってきました、ワルキューレのファイナルライブ。東京有明アリーナと幕張メッセにそれぞれ1日、そして最終日はライブビューイングで、その勇姿を目に焼き付けてきました。毎回3時間超え。最終日は4時間以上。持ち歌ほぼすべてを全公演で演奏したという、まさに神セトリ。一人ひとりが全力で歌い、踊り、そしてそれにマスク越しながら大声援を送る会場の一体感。最終日の最後のメンバーの言葉にはもう涙、涙。ありがとう、カナメさん、ありがとう、ワルキューレ。いつかまた会えると信じています!

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