編集長ジミーがオススメ、11月の光文社文庫!

文字数 1,057文字

 ヘルベルト・ブロムシュテットさんが来日。NHK交響楽団の指揮台に立ち、2年ぶりに素晴らしい演奏を聴かせてくださいました。94歳。年齢を感じさせない、というと大袈裟ですが、ずっと立って指揮をされ、音楽もスピード感があって若々しい。最後はカーテンコールに応えて何度もステージへ。こんな世の中ですが、生きていくために大きな力をいただいた気持ちです。


 11月の光文社文庫、まずは朝倉かすみさんの『平場の月』をオススメしましょう。第32回山本周五郎賞を受賞した話題作がついに文庫化です。かつて好意を抱いていた同級生の女性と50歳になって再会した男性。時の流れを感じ、死の影が見える中、お互いの心は共感していく……それは熱くて哀しい短い時間。同年代なら誰もが自分のことを振り返ってしまうでしょう。人生にとってかけがえのないものを教えてくれる、大人の恋愛物語です。


 次に呉勝浩さんの『雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール』を。タイトルからして只者ではない雰囲気がわかると思いますが、中身もその通りインパクトのある作品。とある事件の関係者である雛口依子は、やはり関係者である葵とともに、その衝撃的で陰惨な事件とあらためて対峙します。いやこれは、とにかく読んでください、としか言いようがない作品。いろんな面でやはり「インパクトある」造本にもご注目ください!


 続いては渡辺淳子さんの『さよならは祈り 二階の女とカスタードプリン』を挙げましょう。渡辺さんは第3回小説宝石新人賞を受賞してデビュー。光文社文庫では「東京近江寮食堂」シリーズがヒット中です。こちらは終戦直後、大津にあった米軍キャンプの近くでかつて暮らしていた少年と、進駐軍の相手をしていた「二階の女性」の物語。その時代にあったであろう、そして現在にも繋がるテーマ。読んだ方の心にきっと何かを残す作品です。

 先月書きました『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE‼︎‼︎‼︎』観てきました。しかしまさかそんな……「冗談、やめて、とめて」です。こうなると来年のライブには何としても行きたいなあ。ライブといえば、フランシュシュのライブにも行くことができました。0号と7号も登場してのステージは感動あるのみ。『ゾンビランドサガ』劇場版決定もおめでとうございます。

 さて、そんな私もぜひにとアニメ化を熱望する(笑)光文社発の「熱帯COMICS」がいよいよ刊行です。宮川輝さんの『グレイト トレイラーズ』、小木ハムさんの『2番セカンド』の2冊。こちらもどうぞよろしくお願いいたします!


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