編集長ジミーがオススメ、5月の光文社文庫!

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 ついに、この日が来てしまいましたか。2016年の『マクロスΔ』放送開始から7年。戦術音楽ユニット・ワルキューレのファイナルライブ。この場でも以前から何かと話題にしてきましたが、今回が本当に最後になるんですね……。毎回毎回、素晴らしいライブを見せてくれた5人の歌姫のみなさん、ありがとうございました。私はどうにかチケットを入手できましたが、最後の姿を目に焼き付けてこようと思います。個人的には『AXIA』からの『GIRAFFE BLUES』をもう一度聴きたいです。


 さて、光文社文庫5月のオススメ。まずは浅田次郎さんの「きんぴか 完本」が『三人の悪党』『血まみれのマリア』『真夜中の喝采』の三冊同時刊行です! さまざまな形態で刊行され、累計100万部突破! ドラマ化もされた、巨匠のまさに「原点」ともいえるピカレスクの傑作の最終決定版となります。それぞれの事情から本道を外れたヤクザ、自衛官、大蔵官僚の三人が奇妙な縁から仲間となって大暴れ。笑えて、泣けて、何でもアリの感動の渦。未読の方はもちろん、かつて読んだ方もあらためて至福の読書体験を味わってください!


 続いては佐々木譲さんの『図書館の子』を。佐々木さんといえば、重厚な冒険小説や警察小説を思い浮かべる方も多いと思いますが、近年は歴史改変SFといえる作品も刊行されています。そんな系統でもあるこちらは、時間テーマの短編集。しかし背景には、どの作品にも第二次世界大戦や満州が舞台としてあるのがやはり佐々木さんの世界。世代などは関係なく感じるだろう郷愁、そして忘れてはならない記憶。魂が揺さぶられます。今月は単行本でも、やはり時間テーマの長篇『時を追う者』も刊行予定。こちらも乞うご期待!
 最後は柴田よしきさんの『流星さがし』を挙げましょう。こちらは単行本刊行からずいぶんと時間が経ってしまいましたが、文庫化を待望されていた作品です。関西から東京の大手法律事務所にやってきた新米弁護士の成瀬歌義。熱いその個性が空回り。戸惑うことばかりの現実にぶつかりつつ、葛藤の中で成長していく姿。みなさんも自分に置き換えてわかる面があるでしょう。この作品、柴田さんの他の作品とのキャラクターの関連も多いので、弊社文庫をはじめ、気になった方はさがしてみてください。
 ところでマクロスといえば、BS‐TBS『X年後の関係者たち』はおもしろかったですね。カズレーザーさんをMCに、河森正治さん、美樹本晴彦さん、板野一郎さんといった、当時はまだ大学生だったレジェンドたちが語る、最初の『超時空要塞マクロス』を作った時のエピソードの数々。私も毎週日曜午後2時(!?)の放送をずっと観ていました。初回が1時間スペシャルだったのはそういう訳があったんですね(笑)。それから41年! 歴史がこうして繋がっていく素晴らしさをあらためて感じています。

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