(38)北織さよ【長宗我部元親】

文字数 632文字

現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。

激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!

北織さよ(きたおり・さよ)さん


──歴史系アーティスト。小栗さくらと遠野ゆきが結成していた「さくらゆき」に2019年より加入し活動中。

【わたしの好きな戦国武将】


長宗我部元親

出会いは学生の頃、土佐(高知県)女一人旅を敢行したときのことでした。バスの乗換えで時間があり、偶然寄った雪蹊寺に、長宗我部信親のお墓があったのです。お寺の奥まった場所にあるそこへ導かれるようにたどり着き、案内板を読むと、長宗我部元親の息子、享年二十二、といったことが書かれていました。その当時ちょうど二十二歳で同い年だった私は彼の境遇や覚悟を持って臨んだ戦いに想いを馳せ、一目惚れしたのです。長宗我部信親の「信」の字はなんと織田信長からいただいたもの。元親の跡継ぎとして将来を期待されていたのでしょう。そんな彼が討死した一五八六年戸次川の戦いでは、指揮していた仙石秀久の強行により真冬の川を渡りながらの無理な進軍となりました。信親の軍は殲滅状態となり、彼の太刀や鎧はボロボロであったと伝わります。死の間際、刀が握れなくなる瞬間まで戦い抜いた姿が目に浮かびます。負けるとわかっている戦いにその命を懸けた彼の強い覚悟を想うと、何度でも胸が熱くなってしまいます。

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