(93)似鳥鶏【上杉謙信】
文字数 614文字
現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。
激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!
似鳥鶏(にたどり・けい)さん
──1981年千葉県生まれ。2006年『理由わけあって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選し、デビュー。デビュー作に連なる「市立高校」シリーズ、「戦力外捜査官」シリーズなど人気シリーズ多数。
【わたしの好きな戦国武将】
上杉謙信
「敵に塩を送る」の真相は不明ですが。
とにかく、かっこいい人です。戦の指揮ぶりは天才。他人のために何度も兵を出す義理堅さ。私生活では子煩悩。そして自称が毘沙門天!
あと、女性関係のだらしなさがない。
歴史上の偉人とされる人でも、女性関係はひどかったりします。伊藤博文とかジェファーソンとか、分かりやすいですね。昔の人だから仕方ない、この人の功績は他の部分にあるのだから、と割り切って、まあ「英雄色を好む」だから仕方ないよね……と諦めるところです。実際にはこの言葉は英雄でも何でもないそこらへんのおっさんが自分のだらしなさを正当化するために使うことが多いのですがそれはさておき、上杉謙信はそのだらしなさがない。こと色恋に関しては、そのまま現代に連れてきても「当時の時代背景を考慮し」云々の「注釈」を入れずに済む、まったくもって希有な英雄です。