(51)綾崎隼【寿桂尼】

文字数 601文字

現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。

激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!

綾崎 隼(あやさき・しゅん)さん


──2009年、第16回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞し、『蒼空時雨』でデビュー。「花鳥風月」シリーズ、「君と時計」シリーズなど著作多数。近著に『盤上に君はもういない』。

【わたしの好きな戦国武将】


寿桂尼

一時期「もしも今川義元が桶狭間の戦いで敗れていなければ」という妄想をしておりまして、資料をあさっているうちに辿り着いたのが、今川義元の母である寿桂尼でした。


彼女は〈おんな城主 直虎〉よりも格上と言って良い女戦国大名です。寝たきりになった夫を補佐して政治を行い、夫の死後は、幼い嫡男、氏輝の後見人となって政務を代行しました。その後、氏輝とその弟が同じ日になくなるという悲劇を経て、三男の義元に家督を継がせると、今川家は東海道に一時代を築くことになります。志半ばで義元が討ち取られてからは、再び、孫を後見人として補佐しています。


激動の時代を生きた女戦国大名の人生に思いを馳せるだけで、胸の高鳴りがやみません。


世が世なら太平の母になっていたかもしれない寿桂尼は、戦国時代の中でも、最もドラマティックな生涯を送った一人だと感じています。

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