(99)桜木紫乃【松永久秀】
文字数 572文字
現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。
激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!
桜木紫乃(さくらぎ・しの)さん
──1965年北海道生まれ。2002年「雪虫」で第82回オール讀物新人賞を受賞。07年、同作を収録した単行本『氷平線』でデビュー。13年『ラブレス』で第19回島清恋愛文学賞、『ホテルローヤル』で第149回直木賞を受賞。『家族じまい』で第15回中央公論文芸賞を受賞。著書に『光まで5分』『砂上』など。近著に『家族じまい』『おばんでございます』。
【わたしの好きな戦国武将】
松永久秀
戦国ものを見ていて松永弾正久秀が出てくるとき、今回はどんな俳優がどんなプランで演じているんだろうと気になります。
彼について書かれた小説『弾正星』(花村萬月著)を読んだのは、五、六年前のこと。
恐ろしく頭がきれて、自身はおろか他人の感情さえも自由に操れる男、己の意地とプライドを腹の底から嗤って見せる度量ありのイメージが出来上がってしまいました。
こんな視聴者は、映像制作側もさぞ迷惑だろうと思うのですが、アクと癖の塊のような久秀を、今度は誰がどう演じるのかと思うと、やっぱり気になって仕方がないのでした。