(43)斉藤詠一【真田幸村】
文字数 582文字
現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。
激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!
斉藤詠一(さいとう・えいいち)さん
──1973年東京都生まれ。2018年『到達不能極』で第64回江戸川乱歩賞を受賞。
【わたしの好きな戦国武将】
真田幸村
なんといっても、指揮下部隊の武具を赤で統一した「赤備え」の格好良さで、真田信繁を推したいと思います。
武田や井伊にも赤備えはありましたが、私にとって赤い武将といえばやはり信繁です。大坂冬の陣では、近代戦ふうにいうなら側面陣地である真田丸を築城し、少数で大軍を阻止。夏の陣においては電撃的な突破で敵本陣を強襲、徳川家康をあと一歩のところまで追い詰めた、赤い甲冑の「日ノ本一の兵」。
その活躍は後世、様々な創作の対象になっていますが、赤=精強・精鋭というイメージは、戦隊もののリーダーとか、赤い彗星とか、エヴァンゲリオン弐号機とか、現代の物語においても引き継がれているような気がします。
そして、もう一つ。不遇の時期を乗り越え、四十代でメジャーデビュー(?)という経歴に親近感を抱いています。その後の運命はともかく、敵味方を超えて鮮烈な印象を残したという点にも是非あやかりたいものです。