(88)畠山健二【片倉景綱】

文字数 661文字

現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。

激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!

畠山健二(はたけやま・けんじ)さん


──1957年東京都生まれ。演芸の台本執筆や演出、エッセイなど幅広く手がける。2012年『スプラッシュ マンション』で小説家デビュー。他の著書に人気シリーズ「本所おけら長屋」など。近著『本所おけら長屋(十五)』。

【わたしの好きな戦国武将】


片倉景綱

時代小説には縁遠い私の印象に残る戦国武将は……。そうなると大河ドラマの影響が大きくなってしまう。初めて通年で観た大河ドラマは『国盗り物語』だ。面白かったなあ。そして『独眼竜政宗』。このドラマは社会現象にもなったっけ。後藤久美子は可愛かった。


この『独眼竜政宗』で印象に残った武将が西郷輝彦演じる片倉小十郎(景綱)だ。豊臣秀吉や徳川家康にも軍師なる立場の武将がいたが、片倉景綱は伊達政宗が幼少のころより教育係を務め、そして側近中の側近として生涯を通じて政宗に仕える。気性の荒い政宗も景綱の意見は聞き入れることが多かったそうだ。天下人となった秀吉も景綱を高く評価し、一万五千石の大名に取り立てようとするが、景綱は政宗への忠義から辞退している。裏切りと策略が渦巻く戦国の世の中で、清爽な心持ちにさせてくれる武将だった。無名で主役に抜擢された渡辺謙を脇役として支えた西郷輝彦にオーバーラップしたのかもしれないなあ。

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