(58)谷津矢車【藤堂高虎】

文字数 658文字

現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。

激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!

谷津矢車(やつ・やぐるま)さん


──1986年東京都生まれ。2012年「蒲生の記」で歴史群像大賞優秀賞を受賞。13年『洛中洛外画狂伝 狩野永徳』で単行本デビュー。18年『おもちゃ絵芳藤』で歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。近著に『絵ことば又兵衛』がある。

【わたしの好きな戦国武将】


藤堂高虎

創作物の影響で風見鶏・勝ち馬に乗る小才子のイメージがついて回る人物ですが、豊臣秀長の部下だった頃は忠実に仕えていたようですし、徳川家康には最期まで従っています。彼の年譜を眺めているうちに、「主君を七回替えた」のではなく、「(高虎の意図とは関係なしに)気づけば主君が替わっていた」だけなのかも、と思えてきます。高虎は主君の器をも問う大器だったのでしょう。


また、懇ろに部下の面倒を見ていた逸話もあり(色んな主君のもとを渡り歩くうちに、彼なりに人間操縦術を身につけたのでしょう)、上司としても有能であったように思えます。


縄張り(築城)のエキスパートだったというのもいいですよね。おべんちゃらではなく、武功や異能の才でもって世を渡っていく様は優れたテクノクラート、実にぐっときます。


こうして眺めてみると、結構日本人好みの人物なんじゃないかと思えてくるのですが、小稿をご覧の皆様、いかがなもんでしょう?

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