(52)矢野隆【本多忠勝】

文字数 638文字

現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。

激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!

矢野 隆(やの・たかし)さん


──1976年福岡県生まれ。2008年『蛇衆』で、第21回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。著書に『弁天の夢 白浪五人男異聞』『覇王の贄』『信玄の首』など多数。近著に『とんちき 耕書堂青春譜』。

【わたしの好きな戦国武将】


本多忠勝

私だって時代歴史小説の書き手の端くれだ。巷間に知られていない人物を挙げて「おっ! やるな!」などと言われたいという下心はある。


しかし。


ベタだ。ひねりが無い。と、言われようが構わない。やっぱり私は、強い奴が好きなのだ!


その男は徳川四天王の一人であり、自慢の得物は名槍蜻蛉切り。漆黒の甲冑と、鹿の角を模したバカでかい脇立てを付けた兜で戦に臨む。五十を超す合戦に臨んで一度も手傷を負うことがなく、家康に過ぎたるものと讃えられた。


戦国武将、しかも武勇を誇る人物は、とかくこういう形容のされ方をする。しかし、ここまで中二病男子の心をくすぐるワードに彩られた武将は他にいるまい。もはや八〇年代のヤンキー漫画に登場する伝説の番長である。


と、いうわけで、ヤンキー漫画が大好きで四十を越えても中二病まっさかりの時代歴史小説書きが選んだMVS(モストヴァリアブル戦国武将)は〝本多忠勝〟でございますっ!

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