(26)澤田瞳子【下間頼竜】
文字数 531文字
現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。
激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!
澤田瞳子(さわだ・とうこ)さん
──1977年京都府生まれ。2010年、『孤鷹の天』で小説家デビュー。11年、同作で第17回中山義秀文学賞を最年少受賞。12年、『満つる月の如し 仏師・定朝』で第2回本屋が選ぶ時代小説大賞、13年第32回新田次郎文学賞受賞。16年『若冲』で第9回親鸞賞受賞。近著に『駆け入りの寺』。
【わたしの好きな戦国武将】
下間頼竜
軍事はもちろん、茶湯を始めとする芸能にも造詣が深いかと思えば、六歳年下の教如を、時に不利と承知で側近として支え続ける実直さも持ち合わせる複雑な人格に惹かれます。紆余曲折の多い教如の人生にはほぼ常にと言っていいほど頼竜が従っており、いわばこの主従は当時の本願寺の光と影そのものと言っても過言ではないでしょう。二人の間にどのような精神的なつながりがあったのか、同族であり年も近い下間仲孝との関係なども含め、彼を抜きにしては当時の本願寺は語れません。いつか書いてみたい人物の一人です。