(40)砂原浩太朗【北条早雲】
文字数 481文字
現代を代表する作家・漫画家・学者・舞台で活躍する芸人やタレントの方たちに、好きな戦国武将のアンケート調査を実施いたしました。
激動の令和において、人気のある武将は果たしてだれなのか?!
砂原浩太朗(すなはら・こうたろう)さん
──1969年兵庫県生まれ。2016年第2回「決戦!小説大賞」を受賞。著書に『いのちがけ 加賀百万石の礎』『逆転の戦国史』がある。『高瀬庄左衛門御留書』が21年1月17日発売予定。
【わたしの好きな戦国武将】
北条早雲
人間にたいして過剰な期待も絶望も抱いていない、と思わせる醒めた眼差しが、生涯の端々からのぞく。とくに惹かれるのは、次の言。「若者と老人へのほうびは、知行地でなく金銀とせよ。老人はじきに死んで、代替りする。が、子の器量が不相応なら、授けた土地を取りあげねばならぬ。若者は、いま優れていると見えても、長じてどうなるか分からない。痴れ者となれば、やはり取りあげねばならぬが、いちど得たものを失えば、むだな怨みが生じる。だから、あとくされなく金銀を与えておくのだ」。この透徹──。