「そして私はスマホに祈る」

文字数 1,198文字

 ところで皆様、スマホの待ち受け画像って何にされています? お子さんやパートナー? それともペット? シンプルにカレンダー?
 私ね、「SHOCK EYE」氏なんですよ。
 そう。歩くパワースポットと呼ばれる、「湘南乃風」のメンバーの。

 2年ほど前になるでしょうか。「彼の画像をスマホの待ち受けにすると、幸運が訪れる」と話題になったのは。
 流行りものには何かとヒャッハーと飛びつく傾向のある私は、過去にもあれこれ待ち受けに話題の画像を取り入れてきたのです。いわゆる「幸運を呼ぶ画像」ってヤツを。
 金色に輝く美輪明宏氏のこともありました。四つ葉のクローバーだらけのこともありました。水をたたえた清正の井戸が鎮座していることもありました。正直どの画像の場合も、大きな不幸はないけれど、取り敢えず健康で過ごせたかなくらいの印象だったのですが……。
 SHOCK EYE氏に関しては、断トツでご利益があったんですよ。
 彼の画像を待ち受けにしてからは、旦那の血圧は下がったし、息子は第一志望の大学に合格できたし、私の更年期障害も落ち着いたし、何より書籍化が決まったし! その他もろもろ朗報が舞い込んできているのです。凄いです。噂は本当でした。って、これお金貰ってのPRじゃないですからね。念のため。
 栃木県民の私としては「海」と言えば茨城なんですけれど、これからは「湘南」の海を愛そうと思います。タオルを買って振り回そうと思います。感謝の気持ちを込めて、CDも買いました。歌い続けます。エンドレスで。

 さてこの度、私にとって初めての連作短編集『ペット可。ただし、魔物に限る』を上梓しました。
 本作は光文社文庫情報サイトYomeba!さんのショートショート公募の入選をきっかけに、単行本化という大変光栄な機会に恵まれた作品であります。
 お人好しで純情素朴な青年(でも心の中では毒舌)大河と、その愛犬・フレンチブルドッグのまるをの痛快無比なバディ・ストーリー。
 長く愛されるシリーズになりますようにと、またしてもSHOCK EYE氏のお力に縋ろうと、スマホに手を合わせる日々なのであります。
 多くの皆様に、楽しんでいただけますように。

 ※待ち受け画像に関する感想は、一個人によるものです。私のごり押しで画像を氏に替えた友人に「なーんもいいことなんか起きないわよっ!」と怒られたことも数度……。要は気の持ちようかもしれませんね。



松本みさを(まつもと・みさを)
栃木県在住。新聞社、出版社勤務を経て、二児の育児の傍ら小説の執筆を続け、恋愛、ホラー、ショートショート、実話怪談など、幅広いジャンルのアンソロジーに参加している。
幼少の頃より、妖怪・UMA・伝承生物の世界に魅了され現在に至る。

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