SNSで見かけた猫さんたちがモデルです。

文字数 1,120文字

 野良猫・飼い猫にかかわらず、普段から「猫」と呼び捨てにすることはありません。「猫さま」「猫さん」と呼ばせていただいております。
『ちびねこ亭の思い出ごはん』を始めとして、猫さまを題材とした小説をたくさん書かせていただいております。猫さまに生活を支えていただいていると言っても過言ではなかったりします。
 ただ、私はマンション暮らしで猫は飼えません。そこで、SNSで見かけた猫さまたちをモデルにしております。もちろんSNSで見ただけなので、性格やどんな生活を送っているかは分からず、そのあたりは完全に創作です。また、勝手に野良猫設定にしたり、模様を変えたり、複数の猫さまたちを『ドラゴンボール』的にフュージョン(合体)させたりします。
 一見すると分からないかもしれませんが、どこか芯の部分は残っていますので、『ちびねこ亭の思い出ごはん』をお読みいただいて、「うちの猫に似ている!」と思われた方、正解かもしれません。
 こうして完成した小説を、なんと、SNSで猫飼いさまたちが宣伝してくださいました。猫さまと『ちびねこ亭の思い出ごはん』を一緒に撮影した写真をアップしてくださるなど、そのままPOPにして飾りたいような投稿も少なくありませんでした。
 おかげさまで、シリーズ五冊目を刊行することができました。一冊目の初動が芳しくなかったことを考えると、奇跡のような展開です。猫さまにいただいた奇跡と言うべきでしょうか。
 そして、続編の構想も、絶対に書きたい番外編のプロットもあります。これも、猫さまにいただいたものです。自分では何もしていない気もしますが、気のせいということにしておいてください。

 そんなわけで、『ちびねこ亭の思い出ごはん たび猫とあの日の唐揚げ』をよろしくお願いいたします。
 


高橋由太(たかはし・ゆた)
1972年千葉県生まれ。 2010年、第8回「このミステリーがすごい!」大賞隠し玉として『もののけ本所深川事件帖 オサキ江戸へ』(宝島社文庫)でデビュー。 「オサキ」シリーズ、「ぼんぼこ」シリーズ、「猫は仕事人」シリーズなど、多くの時代小説の人気シリーズ作品を執筆している。時代小説以外の作品に「黒猫王子の喫茶店」シリーズ、「作ってあげたい小江戸ごはん」シリーズ、「あやかし和菓子処かのこ庵」シリーズのほか、『あなたの思い出紡ぎます 霧の向こうの裁縫店』 『神様の見習い もののけ探偵社はじめました』などがある。

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